瀬野川産業、企業紹介ビデオ製作 人材採用や研修に活用
物流企業
2017/08/24 0:00
【広島】瀬野川産業(立川弘幸社長、広島市安芸区)は8月中旬、広島ホームテレビ(伊藤裕章社長、中区)の協力で企業紹介ビデオ(企業VP)を製作した。若手人材採用のための会社説明会や社内研修で活用していく。職種ごとの仕事内容を映像で見せることでミスマッチを解消し、採用後の離職率低下を狙う。 企業VPでは、乗務員、倉庫オペレーター、事務職の仕事内容を紹介。乗務員職ではホームテレビのカメラマンが助手席に乗って実際の仕事ぶりを収録し、倉庫オペレーターについては品質管理などの作業を映像で追っている。 立川社長は「会社説明会ではこれまで口頭で会社の紹介をしていたが、専門用語が出てくるし、学生がイメージした仕事と実際の現場にギャップが生じ、これが離職につながっていた。映像で職種ごとに仕事の内容を見せることでミスマッチを無くしていきたい」と話す。 一方で、ホームテレビの自主製作番組「ココ!ブランニュー」からも取材を受け、26日放送分で紹介される。女性社員2人がインタビューを受け、仕事だけでなく、社内ゴルフサークルの活動も紹介される。学生をターゲットとしている。 立川氏は「番組のディレクターによると、今の学生は会社案内や事業内容を先に出すとNGとのこと。まず、福利厚生や、現役社員が休日や仕事の後にどんな生活を送っているかを紹介することで、初めて興味を持ってくれるそうだ。時代の変化を実感する」と語る。 立川氏自身、3月に開催された県内企業の社長と若手社員が参加する就職説明会、広島ボスミーティングに若手社員2人を引き連れて参加。ブースに立ち寄った学生との対話やアンケートを通じて今の学生の実像を目の当たりにした。 「会社がどんな仕事をしているかではなく、社員がどういう気持ちで働いているのかを重視していることが分かった。職場が楽しそうか、社長は元気で社員と仲がいいか。そんなことが大切になっている。今の若者の志向に合う会社にしていきたい」 新卒向けの会社説明会は16年までは夏にスタートしていたが、17年は3月から開始。来春には新卒3人の入社が内定している。今後も会社説明会を続ける一方、内定者が入社するまでの期間に新たな催しも実施する計画で、若手社員が内容を企画している。 また、主力である小口混載便の配送条件緩和や運賃改定の交渉にも力を入れていく方針で、職場環境を更に改善して若手社員の確保・定着に全力を挙げる構えだ。(江藤和博) 【写真=広島ホームテレビから取材を受ける社員ら】