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浅川組運輸、簡易ベッドを製造販売 強化段ボール 椅子に差し込むだけ 梱包ノウハウ生かす

物流企業

2017/08/24 0:00

 【和歌山】浅川組運輸(若林伸男社長、和歌山市)は、輸出貨物梱包の豊富なノウハウを生かし、椅子に取り付けるだけで簡易ベッドとして使える強化段ボール「イスdeベッド」の製造・販売に乗り出した。身近にあるパイプ椅子に工具無しで取り付けて組み立てられるなど災害時の利用を想定。使わない時はコンパクトに折りたたむことができる。営業や展示会を通じて防災関係者への認知向上に努めている。(渡辺弘雄)  同製品は、和歌山大学災害科学教育研究センター(此松昌彦センター長、教育学部教授)とのコラボレーションから生まれた。はっ水処理を施した強化段ボール製で、長さ185センチ、幅96センチ、厚さ1.5センチ、重量3.8キログラム。耐荷重は75キログラムだが、超過する場合は重ねて強度を確保する。  広げて椅子に差し込むだけの簡単作業のため、1人で組み立てられ、保管時は折りたたんで外箱に収納する。床面から離れて寝られるので、ホコリや足音などの振動音を気にせずに済む上、そのまま立てかけてパーテーションとして使えるはん用性の高さも特長だ。  価格は、2台1セットで税抜き8千円。これまで自治体や防災関係機関に営業するとともに、展示会に出品して注目を集めてきた。  同社は港湾運送、通関、倉庫、運送、船舶代理店など幅広い業務に携わっており、2017年3月期は、売上高39億4159万円。輸出貨物の梱包で培ったノウハウを持ち、10年には強化段ボールを固定する「エムネジ」を独自開発、年間80万個を販売するヒット商品に育て上げた。簡易ベッドは第2弾の商品に当たる。  営業課の広尾健二課長代理は、名刺にもイスdeベッドのイラストを刷り込んでアピール。同氏は「防災関係の商品開発は初めての経験だけに、何度も試行錯誤を重ねて製品化にこぎ着けた。営業面では、まだ実績に乏しいものの、高い評価を得て手応えを感じている。避難者の方々のストレス軽減に役立てば幸いだ」と話している。 【写真=1人で組み立てられる「イスdeベッド」】





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