マルエイ運輸/こどもミュージアムPJ、発達支援教室の生徒招く トラック触れる場提供
物流企業
2017/08/24 0:00
【岐阜】マルエイ運輸(中村滋男社長、岐阜市)は2016年から、宮田運輸(宮田博文社長、大阪府高槻市)が中心となって全国のトラック事業者に展開している「こどもミュージアムプロジェクト(PJ)」に参加し、子供たちが描いた絵を車両にラッピングして安全啓発に役立てている。7月24日には、趣旨に賛同した発達支援スクールの生徒を本社に招き、トラックに触れる場を提供した。 同プロジェクトは、子供たちの絵を入れた車両を走らせることで、自社のドライバーだけでなく、周囲の車にも安全運転を意識させることが目的。マルエイ運輸では、ローリー車にラッピングを施すとともに、本社内外の壁などにも絵を飾って、社員の意識を高めてきた。 その中で、発達に課題を抱える子供たちを支援するハッピーテラス岐阜教室(岐阜市)がプロジェクトの趣旨に賛同し、同社に生徒の絵を提供してくれることになった。そのため、トラックと触れ合う機会をつくり、絵を描く際の参考にしてもらおうと、生徒7人を招待した。 仕事内容の説明を受けた後、ガスを運ぶローリー車の体験乗車を行い、運転席で車両の安全機能などを確認。休憩室では、スタッフとともに、トラックのペーパークラフトづくりを楽しんだ。また、生徒は社員の家族が描いた絵を真剣な表情で見つめながら、自分が描く作品のイメージを膨らませていた。 澤田正二専務(52)は「我が社では、交通事故撲滅のため、後付け衝突防止補助装置を全車に導入するなど、ハード面の安全対策を推進してきた。一方、『こどもミュージアムPJ』への参加はソフト面の対策の一つで、全従業員の安全意識を大幅に向上させている」と強調。 「絵を描いてもらうため、ハッピーテラスの生徒を招待したが、心から楽しんでくれたようでうれしい。彼らの絵はトラックのラッピングや社内で活用するが、事故撲滅はもとより、彼ら自身の喜びと自信にもつなげてくれたら」。 (星野誠) 【写真=ローリー車をバックに笑顔を見せるハッピーテラスの生徒たち】