群馬小型運送、物流不動産事業へ進出 9月 高崎で施設建設に着手
物流企業
2017/08/21 0:00
【群馬】群馬小型運送(川手和義社長、群馬県高崎市)は物流不動産事業に乗り出す。子会社のGKU(同)と共に、高崎市内の高崎複合産業団地内に9月から物流施設の建設に着手し、2018年3月の竣工を目指す。生活協同組合パルシステム群馬(反町幸代理事長)がテナントとして入居する。安定的な収入の確保、新倉庫建設によるサービス拡大といった効果を見込む。投資金額は両社合わせて4億4900万円。(小瀬川厚) 6200平方メートルの敷地に一部2階建て、延べ床面積3700平方メートルの施設を建設。関越自動車道・高崎インターチェンジから1キロ程度と近い。パルシステムが利用する事務所、倉庫部、太陽光発電設備の建設資金をGKUが調達し、群馬小型は自社利用部(床面積670平方メートル)の資金を負担する。 パルシステム群馬は、高崎市内にある本部機能も新施設に移転させる予定で、物流センター機能と合わせて100人程度が勤務する見込み。これを受け、トラック25台分の接車バースに加え、乗用車75台分の駐車スペースを確保。群馬小型でも将来の増車に対応し、トラック17台分の駐車スペースを設ける。 高崎市飯塚町にあった旧本社から2013年に現所在地に移転した同社は、第1期整備事業として8千平方メートルの敷地に2階建ての社屋のほか、冷凍庫を備えた床面積1700平方メートルの平屋建て倉庫を建設。その際に、第2期分として今回の建設予定地も併せて取得していた。 事業の拡大により、ここ1、2年は車庫スペースが不足。荷主から増車の要請もあり、今後の輸送サービス、品質向上の支障となっていた。また、倉庫の稼働率が向上したことによって保管アイテム数も増加。同一の倉庫内での保管が好ましくない製品を配置せざるを得ないといった課題に直面していたことから、保留地となっていた第2期整備予定地の開発を決めた。 川手社長は「高崎エリアでの事業体制の整備は今回で一応のメドが立った。ドライバー不足が深刻化していることもあり、群馬小型の総合物流業としての位置付けを明確化させ、県外への進出も進めたい」としている。 【写真=屋上には太陽光発電設備を設置(完成予想図)】