物流ニッポン – 全国の物流情報が集まるポータルサイト

取引労働改善青森協/実証実験、着荷主に東京の青果卸 今年度は繁忙期に実施

団体

2017/08/21 0:00

 【青森】トラック輸送における取引環境・労働時間改善青森県協議会(井上隆座長、青森大学教授)は8日、2017年度初の会合を開き、実証実験の対象集団と内容を決めた。発荷主が十和田おいらせ農業協同組合(JA十和田おいらせ、竹ヶ原幸光組合長)、運送事業者は中長運送(中村健社長、七戸町)で、16年度と同じだが、新たに着荷主として東京都の市場内の青果卸売業者が加わった。青森県の主要産業である野菜などの輸送に関わる集団を対象に、東京までの長距離運行の労働環境改善に取り組む。(今松大)  16年度は閑散期に実験を行ったことから、17年度は7~9月の繁忙期に実施する。16年度の課題を踏まえ、①朝の荷積み時間の前倒し②配送先別荷物の区分け・整理③1運行の荷受け先削減――に取り組む。  また、発荷主の従業員が早出した場合の早帰りの検討や、異なるドライバーによる実験、市場に着く時間を連絡するための駐車スペースの確保も模索していく。  運行本数が最も多くなる7月にスポット的な実験を行い、8月中旬から9月中旬までに本格的に取り組む。既に行われた7月の実験では、5運行を対象に実施。拘束時間が2時間以上少なくなったほか、積み込み時間は1時間20分短縮。1日の平均荷役時間を2時間以上削減するなど効果が得られた。  フリートークの時間に、発荷主が「5月に、運送事業者との意見交換会を行った。課題に耳を傾け、我々の改善にもつなげていきたい」と強調。運送事業者は「荷主に深く理解していただいた。ドライバーの負担が軽減しており、参加して良かったと考えている」と述べた。このほか、委員からは「トラック業界のサービスは、世界一のレベルにある。維持するために、誰かが犠牲になっていることを認識して欲しい。今が変わるチャンスだ。これまでの延長線上で考えないようにすべき」などの意見が出た。 【写真=17年度は7~9月の繁忙期に実験を行う】





本紙ピックアップ

相次ぐクマ被害、敷地出没や車両衝突

 クマの被害が後を絶たない。11月末時点の環境省の速報値で、2025年のクマによる人身被害が230件に達し、過去最高を記録した。敷地内への出没や車両との衝突など物流業界への影響も小さくない。修理費が高額に及ぶケースもある…

臨時国会閉会、暫定税率廃止法など成立

 第219回臨時国会が17日、閉会した。内閣提出法案は、2025年度補正予算案などを除くと、気象業務法及び水防法の一部改正案など11件が提出され、全て成立した。衆・参議員提出法案は、通常国会からの継続審議の法案を合わせて…

経産省「健康経営銘柄」、殿堂入り制度を創設

 経済産業省は、従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践する健康経営がより評価されるよう、健康経営銘柄に複数回にわたり選定された企業を顕彰する「健康経営銘柄の殿堂入り制度(仮称)」を2026年度にも創設する。1…

公取委調べ/価格転嫁25年度、「7割以上」0.3㌽上昇

 公正取引委員会は15日、価格転嫁円滑化の取り組みに関する2025年度の特別調査の結果を公表し、トラック運送業などは多重委託構造が存在するため、元請けから下請けの同業者への価格転嫁が円滑に進んでいないと分析している。 受…

オススメ記事

相次ぐクマ被害、敷地出没や車両衝突

 クマの被害が後を絶たない。11月末時点の環境省の速報値で、2025年のクマによる人身被害が230件に達し、過去最高を記録した。敷地内への出没や車両との衝突など物流業界への影響も小さくない。修理費が高額に及ぶケースもある…

臨時国会閉会、暫定税率廃止法など成立

 第219回臨時国会が17日、閉会した。内閣提出法案は、2025年度補正予算案などを除くと、気象業務法及び水防法の一部改正案など11件が提出され、全て成立した。衆・参議員提出法案は、通常国会からの継続審議の法案を合わせて…

経産省「健康経営銘柄」、殿堂入り制度を創設

 経済産業省は、従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践する健康経営がより評価されるよう、健康経営銘柄に複数回にわたり選定された企業を顕彰する「健康経営銘柄の殿堂入り制度(仮称)」を2026年度にも創設する。1…

公取委調べ/価格転嫁25年度、「7割以上」0.3㌽上昇

 公正取引委員会は15日、価格転嫁円滑化の取り組みに関する2025年度の特別調査の結果を公表し、トラック運送業などは多重委託構造が存在するため、元請けから下請けの同業者への価格転嫁が円滑に進んでいないと分析している。 受…

Share via
Copy link
Powered by Social Snap