物流ニッポン – 全国の物流情報が集まるポータルサイト

愛知ト協/中部研修センター、届出教習所事業が10月開始 けん引取得・限定解除むけ 来春まで無料試行

団体

2017/08/21 0:00

 届出自動車教習所事業の開始を目指す愛知県トラック協会(小幡鋹伸会長)の中部トラック総合研修センター(愛知県みよし市)は10月から、けん引免許取得と準中型(5トン限定)、中型免許(8トン限定)の限定解除に向けた技能教習をスタートする。2018年3月まで無料トライアルを実施し、県下9支部と青年部会(西影篤範部会長)、女性部会(竹市五倫部会長)からそれぞれ1、2人程度の希望者を募り、教習所事業の実績を積んでいく計画だ。(梅本誠治)  事業化に向けて届出教習所の申請を行い、愛知県公安委員会が6月8日に受理。けん引免許の取得、限定解除では仮免許を取得する必要が無く、コースを使った教習で運転免許試験場の技能試験(一発試験、限定解除は審査)に臨むことが可能なため、届出教習所の当初事業として適当――と判断された。  届出教習所には、指定自動車教習所のように法令で定められた所定の教習時間が無い。そのため、個人の技量上達によっては、指定教習所に比べて短時間かつ安価で免許を取得できるのが最大のメリットだ。  一方で、問題点としては、教習指導員が同乗しないトラックとの混走は認められないことが挙げられる。自社の車両を持ち込んで自主練習する「カスタマイズ研修」の実施日など、研修事業との兼ね合いで教習不可の日程も多く、集中的に教習を受けられる指定教習所との差をどこまで縮められるかが課題となる。  ただし、愛知県では、自動車部品輸送を担う大型トラックの保有率が高い豊田市でさえ大型免許を取得できる教習所が閉鎖するなど、免許の取得について切迫した状況にある。その中で、同市に隣接するみよし市の研修センターは県中央に位置しており、県内全域から通いやすいことなどから、大きな期待が掛かっている。  8日に開かれた研修センター運営委員会で、寺岡洋一委員長は「当センターは、愛知ト協の威信を掛けて莫大な投資を行った事業。ナンバーワンでオンリーワンのセンターを目指すには、より多くの利用に向けて、夜間の講習や教習なども将来的には検討していく必要がある」と強調。  その上で「委員会のメンバーには、全支部と青年部会、女性部会の長が集まっており、コンセンサスが取れれば事業を進めていけるだけの独立性がある。協会の未来に責任を持つ委員会として、まずは届出教習所事業で確固たる地位を築き、次のステップへ進む計画にも協力をお願いしたい」と述べた。 【写真=集中的に教習を受けられる指定教習所との差をどこまで縮められるかが課題(中部研修センター)】





本紙ピックアップ

ブリヂストン物流「SBSグループ入り」、横のつながりでシナジー

 ブリヂストン物流(三好由浩社長、東京都小平市)は10月1日付でSBSホールディングスグループ入りしたのを機に、独自の成長戦略を推し進めていく。三好社長(63)は「これまではコストセンターだったが、これからはプロフィット…

ニュース深掘り/交付金法改正案の議員立法、与野党の審議大詰め

 軽油引取税の旧暫定税率廃止後、トラック運送、バス事業への運輸事業振興助成交付金の5年間継続などを規定する議員立法で、今国会での法案提出に向けた各党の協議が大詰めを迎えている。与野党各党とも前向きに検討しており、今国会で…

NS物流研/学生研究発表、海洋大・黒川ゼミV

 NS物流研究会(樋口恵一会長)主催の「物流関連ゼミ学生による研究発表会(全日本トラック協会、物流ニッポン新聞社後援)」が8日に開かれ、東京海洋大学の黒川久幸ゼミが優勝した。7校が参加し、準優勝は神奈川大学の齊藤実ゼミ、…

運輸労連/26年春季労使交渉、1万7300円中心に要求

 運輸労連(成田幸隆委員長)は、2026年の春季労使交渉での統一要求基準について、物価高対策と他産業との格差是正に向け、定期昇給分1.5%に賃金改善分5%を上乗せし、賃上げ率を24、25年を上回る6.5%、要求額は「1万…

オススメ記事

ブリヂストン物流「SBSグループ入り」、横のつながりでシナジー

 ブリヂストン物流(三好由浩社長、東京都小平市)は10月1日付でSBSホールディングスグループ入りしたのを機に、独自の成長戦略を推し進めていく。三好社長(63)は「これまではコストセンターだったが、これからはプロフィット…

ニュース深掘り/交付金法改正案の議員立法、与野党の審議大詰め

 軽油引取税の旧暫定税率廃止後、トラック運送、バス事業への運輸事業振興助成交付金の5年間継続などを規定する議員立法で、今国会での法案提出に向けた各党の協議が大詰めを迎えている。与野党各党とも前向きに検討しており、今国会で…

NS物流研/学生研究発表、海洋大・黒川ゼミV

 NS物流研究会(樋口恵一会長)主催の「物流関連ゼミ学生による研究発表会(全日本トラック協会、物流ニッポン新聞社後援)」が8日に開かれ、東京海洋大学の黒川久幸ゼミが優勝した。7校が参加し、準優勝は神奈川大学の齊藤実ゼミ、…

運輸労連/26年春季労使交渉、1万7300円中心に要求

 運輸労連(成田幸隆委員長)は、2026年の春季労使交渉での統一要求基準について、物価高対策と他産業との格差是正に向け、定期昇給分1.5%に賃金改善分5%を上乗せし、賃上げ率を24、25年を上回る6.5%、要求額は「1万…

Share via
Copy link
Powered by Social Snap