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内外液輸、大阪内外と連携本格化 東京―九州 中継輸送に切り替え

物流企業

2017/08/07 0:00

 【神奈川】内外液輸(伊藤保義社長、川崎市川崎区)は、6月に100%グループ会社化した大阪内外液輸(宗椄〈むねつぐ〉万太郎社長大阪市此花区)との連携を、8月から本格化させる。関東から中国地方までの広域エリア対応で顧客サービス向上を図るとともに、東京―九州の長距離輸送を中継輸送に切り替えるなど、労働時間短縮にもつなげる。(吉田英行)  内外液輸は、6月19日に大阪内外液輸を100%子会社化。内外の伊藤社長と伊藤貴康取締役が大阪内外の非常勤取締役に就いている。  大阪内外はタンクローリーを中心に、トレーラを含め70台を保有。社員50人で2017年6月期売上高は7億円。本社のほか、岡山市と静岡市に拠点を持ち、近畿だけでなく、東海から中国地方までを広くカバーする。  両社は食品用エタノール輸送を主力とし、食品メーカーや酒造会社など主要荷主が共通している。これまで、西日本方面の物流業務の依頼については、内外から大阪内外に紹介する方式で手掛けてきた。今後は、グループとして関東から西日本までの広域で一元的に受注する体制を整え、顧客サービス向上を図るとともに、営業のチャンスロスを無くす。  また、エリアの広域化により、食品メーカーや酒造会社の工場新設・移転といった生産体制再編にも対応できるようにし、荷主からの信頼を高める。  更に、これまで週2回程度行ってきた3日運行の東京―九州の長距離便を、大阪内外を拠点にした最長2日間の中継輸送に切り替え、ドライバーの労働環境を改善する。時間外労働を削減することで、コンプライアンス(法令順守)を徹底すると同時に、人件費抑制と車両稼働率向上につなげ、収益性を高める。  両社を合わせた売上高は15億5千万円となり、車両数はトレーラを含め170台規模となる。  伊藤社長は「『残業しないと稼げない』という物流業界の給与形態を変えるとともに、サラリーマンに準じた勤務体系とし、人材が集まる業界にしていかねばならない」としている。 【写真=関東から中国地方までの広域をカバー(内外液輸本社)】





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