京三運輸、清須市でセンター稼働 京都―東京の中継基地 労働時間抑制つなげる
物流企業
2017/08/03 0:00
【京都】京三運輸(蒔田良夫社長、京都市伏見区)は名古屋市西区の名古屋支店を清須市に新築移転し、7月31日から本稼働させた。中部圏の配送を担うメイン拠点としてだけでなく、京都―東京の中継基地にも位置付け、荷物の積み替えによる輸送効率アップ、労働時間抑制の実現につなげる。(落合涼二) 1973年3月に初めて名古屋市に進出。83年に拡張のため隣接地を購入し業務を行ってきた。しかし、時代の変化に伴い周辺エリアに住宅地が増加。更に業容拡大、施設の老朽化、狭あい化などが進み、3年前から移転の構想を練ってきた。 新拠点は、敷地面積2230平方メートル、鉄骨造り2階建て。物流センター及び併設する事務所棟を含めた延べ床面積が757平方メートル。名古屋高速道路16号一宮線・春日出入り口及び、名古屋第2環状自動車道・清洲東インターチェンジ(IC)に近く、名神高速道路や東名高速道路を使えば、関西圏や関東圏へのアクセスにも優れる。 トラック25台を配備し、一般雑貨や量販店用のアパレル商品などを扱う。土地及び建物を含めた投資額は3億円。 物流センターの1階部分には、トラック16台が同時接車可能なバースを設置。冷蔵庫も導入し、温度管理にも対応できる体制を整えた。 事務所棟にはシャワールーム、仮眠室も完備し、24時間運営をサポート。物流センター裏には、従業員が通勤で使用する乗用車向けに15台の駐車スペースも用意した。 7月23日に開かれた竣工式で、蒔田社長は「不思議な縁で出会ったいろいろな方に支えられ、ここまで発展できた。これからも絆を大事に事業にまい進したい。時代は目まぐるしく変わっており、対応できる組織を構築しなければならない」と説明。 その上で、「労働環境改善は喫緊の課題。荷主企業と運賃改定や荷待ち時間削減といった交渉はもちろん大事だが、まずは自分たちが提案できる改善の仕組みをつくり、発信していきたい」と決意を述べた。 【写真=トラック25台を配備し、一般雑貨や量販店用のアパレル商品などを扱う】