グリーンエキスプレス、本州の輸送ネット拡大 青バラ運輸を子会社化 関西地区進出へ
物流企業
2017/07/20 0:00
【宮城】グリーンエキスプレス(小林幸男社長、札幌市西区)を中核事業会社とするグリーンエキスプレスグループは、本州での輸送ネットワークを拡大している。6月7日にはM&A(合併・買収)により青バラ運輸(秋山貴志社長、宮城県石巻市)を傘下に収め、北海道と関東を結ぶ中継拠点体制を強化。今後は関西地区にも進出し、更にネットワークの拡充を図る。(黒田秀男) 青バラ運輸は前オーナーの後藤正一氏が1969年に創業、77年に会社を設立。資本金1千万円、従業員56人、被けん引車37台を含め76台を保有する。本社のほか、いわて営業所(岩手県二戸市)を開設している。倉庫業も展開し、賃借倉庫を含め本社倉庫2棟、浦屋敷倉庫1棟、明神倉庫3棟を構える。東北の営業拠点として、子会社化した東北共栄運輸(秋山社長、青森県八戸市)、仙台港地区に進出した協同組合グリーン(小林理事長)の仙台冷蔵センターに続く3カ所目となる。 青バラ運輸は、農業協同組合関係の飼料の保管・配送と、合板メーカーの地域配送をメインに手掛ける。飼料配送では倉庫に一時保管し、不純物除去や計量、袋詰めなどを行い、各農協や酪農家に配送。合板は石巻を基点に、東北や関東方面に輸送している。トレーラを主体とし、保管機能も併せ持つ。 直荷主を持つ物流企業として評価を得ていたが、「後継者がいない」(後藤氏)ために譲渡を決めた。新体制では、社長が交代した以外は従来通りのスタッフで事業を継続している。 小林社長は「当社は北海道を基点に、関東や関西方面への輸配送が多い。法令順守やドライバーの労働環境改善などを考えれば、北海道と本州をつなぐ拠点が必要。東北は北海道と関東を結ぶ中継拠点になる」と強調。今後は関西地区にもM&Aを通じて進出し、ネットワークを更に拡大していく。 【写真=青バラ運輸を傘下に加え中継拠点体制を強化】