ムロオ、物流センター来月稼働 松山支店を開設 温度管理 より厳格に
物流企業
2017/07/17 0:00
ムロオ(山下俊一郎社長、広島県呉市)は松山支店(愛媛県松山市)を開設し、新たな物流センターを8月から稼働させる。より厳格な温度管理や作業の効率化などサービス品質の向上が目的で、既存の松山営業所(同)を格上げして移転する。また、同センターの隣接地に、同規模の2棟目のセンター建設も予定している。(矢野孝明) 国際物流ターミナルのある臨海地区の大可賀に位置し、松山営業所から車で5分の距離に立地。1万2341平方メートルの敷地に、2階建て、延べ床面積9570平方メートルの物流センターを建てた。 倉庫内は9室に分かれており、計4855平方メートルの冷凍庫と、2985平方メートルの冷蔵庫を備える。各室の面積は大小様々で、顧客や用途に応じて使い分ける。 冷凍庫は6100枚のパレットを格納でき、各室に移動ラックを設置。保管物の温度に偏りが生じないよう、ボタン一つでラックの間隔を均等にできる。また、作業員がフォークリフトを降りなくても遠隔操作による作動が可能で、作業効率の向上が図れる。 入出荷バースは24基あり、在庫型、通過型ともに対応。野菜のカットやパッケージといった流通加工が行いやすいよう、センター内の配置を工夫した。このほか、事務所や会議室、休憩室などを完備し、インタンクと自動洗車機も設置している。 新センター稼働後は、営業所の機能や荷物を移転。取扱量の拡大を見込み、営業所の物流施設は増加分の受け皿として当面維持する。 更に、ほぼ同規模となる2棟目のセンターも建設する。1棟目に隣接し、2018年10月の完成を予定。山下社長は「四国には、冷凍・冷蔵食品の物流案件が数多くある。そうしたニーズに高度なサービス品質で応え、荷主の新たな商流開拓もサポートしていきたい」と話す。 投資額は、土地取得や2棟のセンター建設、設備導入など合わせて40億円。また、1棟目では10人を新規雇用で増員し、2棟目稼働後には合計でスタッフ200人体制となる見通し。 12日には内覧会を開催。県内外の食品メーカーや量販店、卸業者など200人が訪れた。 【写真=遠隔操作が可能な移動ラックを設置】