物流ニッポン – 全国の物流情報が集まるポータルサイト

神奈川県など、リフトに水素供給 京浜臨海部で実証実験

行政

2017/07/17 0:00

 神奈川県、横浜市、川崎市、東芝、トヨタ自動車など9者は12日、風力発電で製造した低炭素水素を、物流現場などの燃料電池フォークリフトに供給する実証実験を京浜臨海部で本格的に開始する、と発表した。電動やガソリン使用のリフトに比べ、二酸化炭素(CO2)排出量を8割以上削減できると試算。環境性に加え、作業効率性や省スペース化の効果についても調べる。  地域と一体となって水素サプライチェーン(供給網)を構築し、事業の可能性を探る。横浜港瑞穂ふ頭(横浜市神奈川区)にある横浜市風力発電所(ハマウィング)で製造された低炭素水素を、日本初導入となる簡易水素充てん車2台を使って横浜、川崎の両市の物流現場や工場に輸送。燃料電池リフトに供給する。環境省の委託事業として2018年度まで実証実験を行い、CO2削減効果やコストなどを検証していく。  燃料電池リフトを置くのは、ナカムラロジスティクス(中村剛喜社長、東京都港区)のかわさきファズ物流センター(川崎市川崎区)内の低温倉庫、ニチレイロジグループの東扇島物流センター(同)、横浜市中央卸売市場本場(横浜市神奈川区)、キリンビール(布施孝之社長、東京都中野区)の横浜工場(横浜市鶴見区)の4カ所。豊田自動織機製の燃料電池リフト計12台を使い、異なる条件で多様な使い方をして、効果を調べる。  電動リフトはバッテリーの充電に6~8時間かかるが、燃料電池リフトはわずか3分の充てんで8時間の稼働が可能なため、作業効率化も見込める。(吉田英行) 【写真=日本初となる水素充てん車で輸送】





本紙ピックアップ

特定技能1号開始1年、大手~中小で採用進む

 自動車運送業分野特定技能1号評価試験が始まって1年が経過した。トラックは4304人が国内外で受験し、3054人が合格。大手、中堅に加え、中小規模の運送事業者が特定技能制度を活用して外国人ドライバーを採用する事例が各地で…

「危険運転致死傷罪」適用要件見直し、飲酒・速度超過に基準    

 法務省は、飲酒や大幅な速度オーバーなど悪質運転による交通事故を厳罰化するため、危険運転致死傷罪の適用要件として数値基準を盛り込んだ自動車運転死傷行為処罰法の改正案を明らかにした。9日、法制審議会の刑事法(危険運転による…

国交省/次期安全プラン、走行距離当たり件数を指標に

 国土交通省は、2026年度からスタートする次期事業用自動車総合安全プラン(26~30年度)の死者数、人身事故件数などの目標値について、適切に評価できるよう総走行距離当たりの件数を指標として用いる。目標設定対象の業態に関…

グリーン物流優良者表彰、ドラッグストア納品効率化         

 国土交通、経済産業の両省は8日、2025年度グリーン物流パートナーシップ優良事業者表彰の受賞者を決定した、と発表した。国交大臣表彰には、宅配拠点と物流DX(デジタルトランスフォーメーション)を活用したドラッグストアの店…

オススメ記事

特定技能1号開始1年、大手~中小で採用進む

 自動車運送業分野特定技能1号評価試験が始まって1年が経過した。トラックは4304人が国内外で受験し、3054人が合格。大手、中堅に加え、中小規模の運送事業者が特定技能制度を活用して外国人ドライバーを採用する事例が各地で…

「危険運転致死傷罪」適用要件見直し、飲酒・速度超過に基準    

 法務省は、飲酒や大幅な速度オーバーなど悪質運転による交通事故を厳罰化するため、危険運転致死傷罪の適用要件として数値基準を盛り込んだ自動車運転死傷行為処罰法の改正案を明らかにした。9日、法制審議会の刑事法(危険運転による…

国交省/次期安全プラン、走行距離当たり件数を指標に

 国土交通省は、2026年度からスタートする次期事業用自動車総合安全プラン(26~30年度)の死者数、人身事故件数などの目標値について、適切に評価できるよう総走行距離当たりの件数を指標として用いる。目標設定対象の業態に関…

グリーン物流優良者表彰、ドラッグストア納品効率化         

 国土交通、経済産業の両省は8日、2025年度グリーン物流パートナーシップ優良事業者表彰の受賞者を決定した、と発表した。国交大臣表彰には、宅配拠点と物流DX(デジタルトランスフォーメーション)を活用したドラッグストアの店…

Share via
Copy link
Powered by Social Snap