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国交省/道路政策の在り方、「人と物の流れ」確保へ分科会建議案を了承 来月にも最終まとめ

行政

2017/07/17 0:00

 国土交通省は13日、社会資本整備審議会道路分科会の基本政策部会(石田東生部会長、筑波大学特命教授)を開き、今後の道路政策の在り方として「戦略的な人と物の流れの確保」などを盛り込んだ分科会建議案について協議し、おおむね了承した。8月中旬~下旬の分科会会合で、最終取りまとめを行う予定だ。(田中信也)  政策の具体的提案として立てた九つの柱のうち、「戦略的な人と物の流れの確保」では、安定的な輸送を確保するため、災害時の大型車への迅速な通行許可、過疎地から物流拠点などへのアクセス向上、沿道利用のコントロール、トラックの大型化に対応するための道路構造の機能強化などを図っていく。  また、トラック輸送のイノベーション(技術革新)に向けては、ダブル連結トラックの早期導入と幹線物流での普及促進、新東名高速道路での後続無人隊列走行の実現、車両の大型化や新技術に対応した特殊車両通行許可基準への見直しなどによる審査の迅速化、ETC2.0(次世代型自動料金収受システム)を装着したトラックなど「コネクテッドカー」の早期普及――などを列挙した。  更に、高速道路での幹線物流プラットフォームの構築を目指し、サービスエリア(SA)・パーキングエリア(PA)を活用した中継輸送やトレーラの分離・連結、高速道路と物流施設の直結、一時退出料金の適用、SA・PAの駐車予約システムの導入も推進。このほかの施策では、過疎地の人流・物流確保に向け、中山間地域で道の駅を拠点とする自動運転サービスを20年までに実用化することや、道の駅など地域拠点への宅配ロッカー設置などを挙げている。  なお、建議案のメインテーマには「道路・交通イノベーション~『みち』の機能向上・利活用の追求による豊かな暮らしの実現へ」を提案したが、委員から「イノベーションでは意味合いがあいまいになるので、(より具体的な)日本語に代えるべき」との指摘があったため、分科会の開催までに修正も含めて再検討する。 【写真=災害時には大型車への迅速な通行許可を行う】





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