丸富運輸、荷主の主力製品PR 大型車に家庭紙のデザイン
物流企業
2017/07/13 0:00
【静岡】丸富運輸(加藤喜美社長、静岡県富士市)は荷主である丸富製紙(佐野武男社長、同)の主力製品を大型トラックにデザインし、関東から中部や東北まで走らせ、アピールに努めている。販売増による貨物量の増加と、ドライバーの事故防止意識向上を図る取り組み。6月30日、運行を開始した。(梅本誠治) 丸富製紙はトイレットペーパーやキッチンロールなどを扱う家庭紙の大手。丸富運輸は、その製品配送を手掛けている。トラックには、日本一の長さである300メートルのトイレットペーパーや、緑茶の消臭成分を含む3枚重ねの高品質製品について掲載。社名と併せて、日本地図に自社の位置も示した。 富士山をバックとするデザインで、ボディープリンターで施工した。背面にはQRコードを載せ、信号待ちで後ろに停まった車などからも素早く商品検索できるよう、工夫を凝らした。 10年前に65歳で亡くなった、加藤定男・前社長の誕生日を記念して企画。加藤社長は「社名を荷主からもらったほどなので、(先代も)天国で喜んでいるだろう」と語る。 丸富運輸は2016年6月、富士市のシティープロモーションの一環として、「富士山と富士市を代表する名産品を描いた」デザイントラックの運行にも協力。同市の紙産業は出荷量が減少し、運送事業者にとっても厳しい状況にあるが、「商品のラッピングを施せるのも、専属で運ぶ当社だからこそ。荷主の物流子会社でも導入を検討しており、先駆けて1号車を走らせられたことは、ドライバーにとって誇りになる。荷主といい関係を築きながら台数を増やし、全国に市の紙製品をアピールしていきたい」と意気込む。 【写真=関東から中部や東北まで走らせ】