四ト連、全国大会準備委を設置 4県ト協会長らで構成 広域防災体制を構築へ
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2017/07/13 0:00
【香川】四国トラック協会連合会(粟飯原一平会長)は、6日の総会(役員会)で役員改選を行い、死去した森本英昭監事(大輪総合運輸)の後任に門田征士理事(徳島通運)を選出した。また、公文雅裕(日本通運四国支店)、松本英高(大運組)、西蔭洋(四国名鉄運輸)の各氏が理事に、山田雅之氏(日通四国支店)が顧問に新任した。更に、2018年10月10日に高松市で全国トラック運送事業者大会が開催されるのに備え、大会準備実行委員会の設置を決めた。(江藤和博) 粟飯原会長は「今は物流業界への関心が高まっており、様々な問題を解決するには良い時期。ただ、9割以上が中小零細業者で、下請け多重構造の状況では過当競争もなかなか解消しない。追い風が吹いている今、少しでも良い方向に行くよう互いのテリトリーは守り合うべきだ」と語った。 また、本州四国連絡高速道路について、粟飯原氏は「3年前に料金共通化は実現したが、大口・多頻度割引制度などサービス面を東・中・西日本高速道路と同じにしてもらう必要がある」と改めて強調。要望活動のポイントとして、「共通料金は、兵庫県や関西広域連合のバックアップもあって実現した。今後は広域的な働き掛けもしていかなければならない」との認識を示した。 大会準備実行委は、四国4県トラック協会の会長を顧問、副会長(各1人)と専務を委員とし、全ト協の担当者を含めて13人で構成。大会前日の植樹祭なども含めて打ち合わせを重ねる。 17年度は、長時間労働の抑制と人材定着、事故防止対策の推進など12項目に取り組む。予算376万円。 なお、意見交換では、粟飯原氏が「南海トラフ地震における救援物資輸送は、4県の協力体制を考えていきたい。救援物資の物流拠点整備は、県ごとに行うと県内に目が向く。大津波で甚大な被害が想定されるのは徳島・高知の両県だが、例えば、高松自動車道の沿線には高台に良い倉庫がたくさんある」と述べた。 これに対して、四国運輸局の瀬部充一局長は「防災の権限は市町村が持っているが、国に権限が移りつつある。指定民間物流拠点で、いざ災害が発生した場合に使えない所があることも分かってきており、運輸局は、各県に入って調整を始めている。県も民間の物流事業者の声を聞くことを認識し始めており、土壌は出来つつある」と語った。 こうした動きを踏まえ、17年度は広域防災体制の構築にも取り組んでいく。 【写真=「互いのテリトリーは守り合うべきだ」と粟飯原会長】