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神奈川労働局、荷役労災防止へ管内労基署に連絡協 陸運業と荷主へ参加要請

行政

2017/07/06 0:00

 神奈川労働局は、トラック運転者の荷役作業中の労働災害防止に向け、管内の労働基準監督署ごとに、陸運事業者と荷主で構成する連絡協議会を設ける。同局によると、労基署ごとにこうした協議会を設けるのは全国で初めて。6月29日に県内の陸運・荷主の関係7団体を呼び、姉崎猛局長が参加を要請する文書を渡した。(吉田英行)  同局管内の2016年の陸上貨物運送事業における休業4日以上の死傷災害は859件で、15年に比べ17件減少したものの、全国ワースト4位と依然として高い水準だ。  陸運事業で発生している労災の7割は、大型物流センターや製造・建設現場、小売業、港湾施設などの荷主の施設での荷役作業中に発生。特に、トラックへの積み込み・荷下ろし作業中に多発している。  こうしたことから、同局では陸運業と荷主の双方が連携し一体となって対策に取り組む必要があると判断。問題点や労災防止の好事例を共有する連絡協議会を同局と管内の12労基署に設置することとし、関係団体に参加を呼び掛けることにした。  29日に同局を訪れたのは、陸運関係が神奈川県トラック協会(吉田修一会長)、陸上貨物運送事業労働災害防止協会神奈川県支部(吉田支部長)の2団体。両団体の会長、支部長を務める吉田氏が、姉崎局長から要請書を受け取った。  荷主の関係団体は神奈川労務安全衛生協会(村田和彦会長)、建設業労働災害防止協会神奈川支部(小俣務支部長)、港湾労働災害防止協会神奈川総支部(成松清秀総支部長)、神奈川倉庫協会(小此木歌蔵会長)、神奈川県冷蔵倉庫協会(大石竜司会長)の5団体が出席した。  要請書では、協議会への積極的な参加のほか、安全衛生法など関連法令の順守と、厚生労働省が作成した荷役ガイドラインの水平展開も求めている。  姉崎氏は「今回の要請と今後の協議会開催を契機に、関係者が一丸となって荷役作業時の労災防止に積極的に取り組んで欲しい」と述べた。 【写真=県内の陸運・荷主の関係7団体が出席】





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