プロロジス、猪名川PJスタート 西日本の「物流ハブ」 25万平方米を2025年まで整備
産業
2017/06/22 0:00
プロロジス(山田御酒社長、東京都千代田区)は16日、兵庫県猪名川町で、産業拠点地区開発事業「プロロジス猪名川プロジェクト(PJ)」をスタートさせた。事業面積は45万平方メートルと、官民一体となって取り組む物流施設集積拠点としては国内最大規模で、同社の開発実績としても国内最大。(落合涼二) 2019年11月末をメドに造成工事を完了させるとともに、第1棟目の開発に着手する。25年度までに計5棟の施設を整備する計画で、総延べ床面積は25万8千平方メートル、総事業費は450億円。 猪名川町は、大阪府と兵庫県の県境、近畿地方のほぼ中央に位置しており、大阪の中心部から電車で40分、大阪国際空港からも車で40分のエリア。17年秋には新名神高速道路・川西インターチェンジ(IC)が開発地から2キロの地点に開通する予定で、大阪市内に加え、京都方面から広島方面まで西日本各地へ効率的にアクセス可能になり、今後、物流ハブ基地として運営を視野に入れる。 1棟目はマルチテナント(複数企業入居)型として建設。5階建てで、延べ床面積15万平方メートルを計画。残り4棟は特定企業向け専用施設を考えており、1棟当たりの延べ床面積は2万7千平方メートル。施設規模については、テナントのニーズに応じて柔軟に対応していく。 事業区域の30%の緑地を保全し環境に配慮するとともに、周辺住民や施設で働くスタッフが利用できる4千平方メートルの公園も設置。ドクターヘリの発着、災害時の消防活動拠点・避難拠点としても活用できる8千平方メートル超の防災広場も整え、同町に提供する。 くわ入れセレモニー後に開かれた記者会見には、山田社長をはじめ、荒木一聡副知事、福田長治町長、共同提案したオオバ(東京都目黒区)の辻本茂社長が出席。山田氏が「通販、アパレルや日用雑貨を扱う企業などの入居を想定し、1500人以上の雇用創出も見込んでいる。人手不足が問題化する中、AI(人工知能)、IoT(モノのインターネット)といった最新技術も駆使していきたい」と方針を述べた。 【写真=手を握り合う山田社長(左から2人目)ら】