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国交省、本丸「運賃」近く議論 適正運賃に働き方改革の追い風 本体部分へ切り込み

行政

2017/06/22 0:00

 国土交通省は、運賃以外の料金を「積み込み料」「取り卸し料」「待機時間料」などと明確化し、標準貨物自動車運送約款を改正するのに続き、トラック運賃本体部分に関する議論を近く開始する模様だ。政府の働き方改革や生産性向上など、トラック運賃・料金の適正収受には追い風が吹いており、残る本丸の「運賃」でどういった仕組みが打ち出されるか、大きなヤマ場を迎えそうだ。(北原秀紀)  これまで付帯業務料や車両留置料だった料金部分を細分化する方針は、トラック輸送における取引環境・労働時間改善中央協議会(野尻俊明座長、流通経済大学学長)の下に設置されたトラック運送業の適正運賃・料金検討会(藤井聡座長、京都大学大学院教授)が4月に提示。国交省はこれを踏まえ、発着地で行われる運送以外の「積み込み料」「取り卸し料」「待機時間料」などのコストを「対価」として、「運賃」とは別枠で請求できる仕組みを導入することを決めた。  来月にも閣議決定される次期総合物流施策大綱に盛り込むとともに、10月をメドに標準貨物自動車運送約款を改定。荷物の移動の対価である運賃と、運賃以外の付帯作業などの諸料金を明確に区別し、それぞれ適正に収受しやすくする。  検討会は1年前の中央協議会で、全日本トラック協会の坂本克己副会長が設置を提案。馬渡雅敏副会長と共に、業界代表のメンバーとなった。藤井氏を座長に招いたのは坂本氏とされる。かつて藤井氏は、国交省のタクシーの規制見直しでも論議をリード。今回は議論から1年足らずで諸料金を規定するための約款改正を提唱し、国交省も素早い対応を見せた。  トラック業界関係者の間では「料金部分の次は運賃本体」と期待する声が根強い。しかし、これまで本体部分への切り込みについては調整が難航。貨物自動車運送事業法に規定される「標準運賃」が設定されたことも無い。  ただし、今回は、時代背景がこれまでとは大きく異なる。政府の働き方改革や生産性向上への取り組みで、商慣習見直しや取引条件の適正化、下請け取引への監視強化といった、各省庁連携の一体的な動きがみられる。  4月にまとめられた「働き方改革実行計画」の業種ごとの取り組みでは、自動車運送業の項目に「関係省庁横断的な検討の場を設け、IT(情報技術)の活用等による生産性の向上、多様な人材の確保・育成等の長時間労働を是正するための環境を整備するための関連制度の見直しや支援措置を行う」とある。  トラック運賃・料金が今ほど社会の関心を集めている時代は無い。こうしたチャンスが将来、また巡ってくる保証も無い。国交省が運賃本体部分の議論にまで踏み込むには、またと無い機会といえよう。料金については大きな成果を収めたが、運賃を巡る議論が終結したわけではない。政府の後押しもある。運賃・料金の適正収受に向けた流れは来ている。 【写真=適正運賃・料金検討会が料金部分を細分化する方針を提示(4月26日)】





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