大宝運輸/TAIHO物流フェス、全社員が技術向上に臨む 異常箇所の発見訓練など
物流企業
2017/06/19 0:00
大宝運輸は11日、中部トラック総合研修センター(愛知県みよし市)でTAIHO物流フェスティバルを開催した。22回目となる今回は、「実践へのステップアップ」をテーマに全社員が参加し、技術向上と知識習得に向けた各種研修に臨んだ。 小笠原社長が「最近、止まっているものにぶつかるという確認不足の事故が多い。普段の動作に慣れ、横着になっている」と社内の事故状況を分析。5月18日に発生した名神高速道路の一宮市内でのトラック追突事故に触れ、「スマートフォンを見ていたという事故で、怖さを感じる。運転中に見てはいけないことは、誰もが知っていることなのに、なぜ実践できないのか。横着さを押し殺し、自分に勝ってこそ安全は得られる。今回より実践に近い講習内容を取り入れているので、明日からの仕事につなげて欲しい」と要望した。 それぞれの強化ポイントに合わせて選択された研修を受講。トラック運転実技では、指導員が同乗してドライバーの乗車、走行、下車に至る動作をチェック。パワーゲートの取り扱いや積み付け方法も演習した。また、参加ドライバーが積み荷と一緒に荷台に乗り込み、急ブレーキや急発進で積み荷がどのような状態になるかを体感。小笠原氏も同乗し、ドライバーと共に学んだ。 11台の自社車両を使ったトラック点検では、制限時間内に日常点検を行いながら、異常箇所を発見する訓練にトライ。事故時のスムーズな対応力向上も目指した。 屋内実技練習場では、リーチとカウンター式リフトの基本操作を学習。トラックへの積み込み、積み下ろし実技を行い指差し呼称、積み荷点検といった基本動作の重要性を確認した。AED(自動体外式除細動器)を使った救急救命講習を初めて実施。事務職員のコミュニケーション研修では、職場での人間関係維持やリーダーシップ、感情コントロールなど様々な意見や思いを持ち寄り、職場の良好な運営方法について語り合った。(奥出和彦) 【写真=屋内実技練習場では、リーチとカウンター式リフトの基本操作を学習】