エバスペヒャーミクニ、大型トラック用 電動式クーラー好調 取り付け容易
産業
2017/06/19 0:00
エバスペヒャーミクニクライメットコントロールシステムズ(角幸一社長、神奈川県小田原市)が販売するアイドリング・ストップ用クーラー「クールトロニック」の売り上げが好調だ。全日本トラック協会(星野良三会長)の助成対象にもなっており、本格的な夏を前に導入する運送事業者が増えている。 クールトロニックは電動コンプレッサー式のクーラーシステムで、大型トラック用に開発。バッテリーによる作動で燃料消費、排気ガスはゼロで経営にも環境にも優しく、ドライバーは快適な環境で運転したり、休んだりできる。 室内外機一体型構造のため、部品が少なく取り付けが容易。リアウィンドー付きトラックならボディーの補強や追加材工事、配管固定などは一切不要だ。 室内機はデザインを工夫し、ドライバーへの圧迫感を軽減。室外機もリア後部への突起が少ないため、荷台に干渉することは無い。 大型トラックに装着し、1日5時間を1カ月に25日、4カ月間継続した場合、アイドリング時の燃料消費を1時間に1.8リットル(軽油1リットル当たり100円で計算)と想定すると、理論値で9万円の燃料費削減になる。 現在は、いすゞ自動車の大型トラックにしか付けられないが、今秋以降は4メーカー全てに装着可能になる。 展示会では、エンジンを掛けなくても車内を暖められるエアヒーターも併せて紹介した。クールトロニック同様に全ト協導入助成対象で、後付け製品。理論値では年間12万1500円の燃料費の削減になる。 独自の燃焼メカニズムは燃料を送るスピードが速く、燃料パイプ内に気泡が発生しにくい構造。グロープラグの耐久性は高く、また、維持費が安価でメンテナンスも容易だ。4メーカーの大型トラックに対応している。 8~10日に開かれたTTSショー(特装車とトレーラ展)でもPRした。(高橋朋宏) 【写真=室内機はデザインを工夫し、ドライバーへの圧迫感を軽減】