GLP、茨城・五霞に物流施設 来秋竣工 フロア面積が最大級 冷蔵対応&軽油タンク設置
産業
2017/06/12 0:00
グローバル・ロジスティック・プロパティーズ(帖佐義之社長、東京都港区)は7日、茨城県五霞町にマルチテナント(複数企業入居)型の大型物流施設「GLP五霞」の建設に着工した。賃貸施設としては最大級のワンフロア面積(1階は4万3千平方メートル)を有するのが特徴で、延べ床面積は14万平方メートル。竣工は2018年10月を予定している。(谷本博) 首都圏中央連絡自動車道(圏央道)・五霞インターチェンジ(IC)に隣接し、首都圏と北関東を結ぶ国道4号バイパス沿いという交通の要衝に位置。埼玉県北東部、茨城県西部、栃木県南部はもとより、関東及び東日本の広域配送に適している。 敷地面積は8万5千平方メートル。2階と3階はともにフロア面積3万9千平方メートルと、効率的なワンフロアオペレーションが可能。各階に直接アクセスできる片側通行のダブルランプウェーを採用した。一部エリアは、冷蔵対応を想定して電力を確保するなど、幅広い業種の物流ニーズに対応する。倉庫内の区画割りも、1区画5千平方メートルから1万4千平方メートルまで、多くのバリエーションを用意している。 1階は両面バースで、様々なテナント業種を考慮し、低床バースエリアと高床バースエリアを設置。床荷重は2トン(1平方メートル当たり)。各階の天井高は6メートルで、3階は6メートルから7.2メートルと自由度の高い設計とした。 更に、BCP(事業継続計画)対策の一環として、軽油備蓄タンクを設置する予定で、非常時には備蓄契約を締結したテナントと近隣のGLP施設へ軽油を提供。普段はテナント企業が安く購入できる。 同日の起工式で、帖佐社長は「圏央道沿線での開発は今回で8棟目となるが、都心から車で1時間圏内という立地の良さから、今後も周辺地区で調査を進めていく」と、更なる開発に意欲を示した。 また、五霞町の染谷森雄町長が「長期間に及んだ事業がいよいよスタートした。周辺には食品工場が多くあり、道の駅にも隣接することから、集客人口が増えている」と話した。設計・施工を担当したJFEシビル(東京都台東区)の藤井善英社長は「新たな制震構造を取り入れており、震災時の建物損壊リスクを大きく低減できる」と強調した。 【写真=延べ床面積は14万平方メートル(完成予想図)】