静ト協、初の体験型運転者研修 追突事故や偏荷重を再現 次回は11月予定
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2017/06/12 0:00
【静岡】静岡県トラック協会(大須賀正孝会長)は5月27日、大井川港港湾会館(静岡県焼津市)と近隣の特設会場で、体験型のドライバー安全実務研修を初めて実施した。スルガ自動車学校を運営する柿沢学園(柿沢友也社長、静岡市清水区)の安全教育センター事業を活用。乗用車の追突事故体験など普段できない内容に、多くの参加者が集まった。(梅本誠治) 安全教育センターの畑光広センター長が、座学で健康管理や指差し呼称の重要性、事故が起こる心理的要因を解説。県内の事故事例をドライブレコーダーの映像で確認し、安全運転のポイントを説明した。 事故体験では停車した乗用車に乗り、前から時速5キロで向かってくる乗用車との追突を再現。衝撃の大きさとシートベルトの必要性を体感した。 トラックを使った研修では、フルブレーキの際にアンチロック・ブレーキ・システム(ABS)が作動する場合と作動しない場合の違いや、荷物を偏って載せた時の挙動などを学んだ。 研修には、スルガ自校が参加する交通安全教育事業協会(DAJ)から担当者が参加。おんが自動車学校(福岡県遠賀町)と苫小牧ドライビングスクール(北海道苫小牧市)のスタッフも訪れ、DAJの普及活動に努めた。 事務局は「初めてのドライバー体験型研修だが、非常に価値ある内容だった。今後もアンケート結果を考慮し、回数を増やすなどして会員サービスの向上を図っていきたい」と評価。次回研修を11月に予定している。 研修を主導するスルガ自校は、教育事業で培った指導力や安全に取り組んできた実績を基に、2015年12月に静岡県物流サービス研修センターを立ち上げ、運送事業者向け講習を開始した。これまでも企業への出張安全研修を実施しており、研修事業を統括する柿沢安昭専務は「より実際の現場に近い内容で安全講習ができるよう設定している。運行管理者等指導講習と合わせ、より多くの会員に活用してもらえる内容にしていきたい」と話している。 【写真=多くの参加者が集まる】