取引労働改善福島協/実証実験、2実施集団を選定 発荷主に住友ゴムなど
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2017/06/08 0:00
【福島】トラック輸送における取引環境・労働時間改善福島県協議会(今野順夫座長、福島大学名誉教授)は5月31日開いた会合で、2017年度のパイロット事業(実証実験)で二つの実施集団を選定した。それぞれ、発荷主を住友ゴム工業白河工場(白河市)とアサヒビール福島工場(本宮市)とするグループで、県内では製品出荷量だけでなく、原材料や資材を含めた物流需要が際立って多い企業。地元運送会社や倉庫企業も多く関わっていることから、手待ち時間の改善や取引環境の改善に向けたモデルケースを示すことになる。(富田久男) 第1事業集団は、住友ゴムに加え、元請運送会社に同グループの物流部門を担当するSRIロジスティクス(田中敦彦社長、神戸市中央区)の白河センター(白河市)、下請運送会社に昇栄(金田昇社長、白河市)で構成。着荷主の設定は無い。 第2集団は、アサヒビールと、元請けにアサヒロジ(山崎稔社長、東京都港区)の福島支店(本宮市)。下請けにエービーカーゴ東日本福島営業所(郡山市)が入り、同一グループで構成した。着荷主は調整中で、近日中に選定する。 それぞれ、6~8月にかけて労働条件や取引環境の改善について、阻害要因や課題などを洗い出して解決策を検討する。今秋からは解決手段を実践し、その効果を検証。年度末までに報告書をまとめる。 福島労働局の島浦幸夫局長は「安全、安心で、魅力ある職場づくりにつながると確信している。県内の物流システムの維持、発展させて欲しい」と期待を寄せた。 会合では、拘束時間や手待ち時間が長い荷主を対象にした、実態調査の実施計画も示された。東北6県の各協議会が、それぞれ3社(合計18社)を選定して荷主の抱えている課題などを掘り起こし、改善努力を促すのが目的。7月から調査を始める。 【写真=年度末までに報告書をまとめる】