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JR貨物南関東ロジ、新型冷蔵コンテナを今秋運用 食材・花き鮮度維持

物流企業

2017/05/29 0:00

 ジェイアール貨物・南関東ロジスティクス(佐々木淳社長、東京都品川区)などは、早ければ9月にも冷凍機と電気技術を使って食材や花きの鮮度を長時間維持する鉄道輸送用コンテナ「氷感(ひょうかん)SO庫(そうこ)」を本格運用させる。現在、3月まで実施した試行結果などを踏まえ、冷凍機などの連続稼働時間を当初の2倍の30時間以上とするなど改良を重ねている。(高橋朋宏)  氷感SO庫は、12フィートコンテナを改造したもので、マイナス10度からセ氏10度まで貨物の保存に適した温度が設定できる。電気技術を使った「氷感システム」は、保冷庫内に高電圧を掛けることで氷点下付近でも凍りにくい状態を保つ。コンテナは利用者に1日単位などで貸し出す。  鮮度を保ったまま長距離を運べるため、北海道や九州から東京に空路で運ばれている高価な魚介類や花きなど、鉄道輸送に向いていなかった荷物も取り込み、モーダルシフトの推進に寄与する。航空輸送に比べてコスト面に強みがある。  2016年11月から今年3月まで実施した試行では、隅田川駅(荒川区)→盛岡貨物ターミナル駅(盛岡市)→札幌貨物ターミナル駅(札幌市白石区)、熊本駅(熊本市西区)→吹田貨物ターミナル駅(大阪府吹田市)→東京貨物ターミナル駅(東京都品川区)などの区間で、切り花、鉢物、アボカド、トマト、生きているホタテ、毛ガニ、アサリ、ハマグリなどを運んだ。徳重政直・トランスポートメディア事業部長は「輸送後の鮮度の評価は卸売業者らプロにしてもらい、ほとんどの食材に冷凍機などの機能が正常に発揮されていたことが確認できた」と話す。 【写真=様々な食材を試行で運び、機能を確認】





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