大槌運送、ラップトラ車で大槌・山田町の特産PR 復興支援に感謝こめ
物流企業
2017/05/18 0:00
【岩手】三陸沿岸に位置する大槌・山田の両町の港の特産物や景勝地を、かわいいイラストで表現した大槌運送(山崎武社長、岩手県大槌町)のラッピングトラックが好評だ。これを受け、3月にも1台追加。現在は3台が関東方面との間を運行している。(今松大) 大槌町の「大」の字の一部をサケの絵で表したほか、ウニ、カキ、ホタテ、ワカメなどの水産物に加え、1960年代にNHKテレビで放映された人形劇「ひょっこりひょうたん島」のモデルとされる島も描いた。山田町の「山」の字はイカで表現。海水浴場のある無人島として知られるオランダ島も紹介している。 東日本大震災で、甚大な被害を受けた両町。同社も例外ではなく、本社社屋が地震で壊れるなど、事業への影響も大きかった。これを機にトラックを購入する決意をした山崎社長は、新車導入に当たり、トラックにラッピングすることを思いついた。 現地では震災直後からボランティアが訪れ、町の復興を支えていた。こうした人々に感謝の気持ちを込め、トラックに町の特産品を描き、自分の故郷が元気に頑張っている姿をアピールしてはどうか――というアイデアが浮かんだ。支援者の知人に相談したところ、デザインを学んでいる学生の協力を得ることができた。イメージを伝えて具現化してもらい、両町のPRを片面ずつラッピングした。 山崎氏は「写真よりも、絵でシンプルに見せようと考えた。このトラックを見て、千葉からはるばる観光に来て会社に立ち寄ってくれた人もいて、とてもうれしかった。一人でも多くの人が、町に興味を持つきっかけになれば」と話している。 【写真=大槌町の「大」の字の一部をサケの絵で表現】