物流ニッポン – 全国の物流情報が集まるポータルサイト

福通、鉄道専用列車3本目 名古屋-福岡 大型車60台分運ぶ

物流企業

2017/05/11 0:00

 福山通運は8日、名古屋-福岡で、鉄道専用コンテナ列車「福山レールエクスプレス号」の運用を開始した。東京-大阪、東京-岡山・福山に続く第3弾となるもので、今回の大型トラック60台相当分(往復)及び既存2列車分を含めると、計220台分を鉄道コンテナで輸送することになる。同日、日本貨物鉄道(JR貨物)名古屋貨物ターミナル駅(名古屋市中川区)で行われた出発式後の記者会見で、福通の小丸成洋社長は「幹線輸送力の安定確保に向け、鉄道コンテナをはじめ海運、航空など輸送モードの多様化を積極的に進めていきたい」と語った。  コンテナ列車は名古屋貨物ターミナル駅から、北九州貨物ターミナル駅(北九州市門司区)を経由し、福岡貨物ターミナル駅(福岡市東区)までの826キロを13時間20~50分で結ぶ。1列車当たりの輸送能力は31フィートコンテナ30個で、往復で大型トラック60台分を運ぶ。  ダイヤは、下り便が名古屋タ駅を午後11時28分に出発し、北九州タ駅に翌日午前10時41分着、福岡タ駅には午後12時47分に到着。上り便は福岡タ駅が午後10時51分発、北九州タ駅は翌日午前0時46分発、名古屋タ駅には午後12時40分に着く。下りが13時間20分、上りは13時間50分で結ぶ。深夜発・昼間着の列車で、共に翌日配達が可能となる。  福通では、安定的な輸送力確保に向け、鉄道コンテナを中心に輸送モードの多様化を推進。特にJR専用コンテナ列車は2013年3月から東京(東京貨物ターミナル駅)-大阪(吹田貨物ターミナル駅)で、15年3月からは東京-岡山(西岡山駅)・福山(東福山駅)でそれぞれ開始しており、今回分を含めると大型トラック220台相当分を鉄道輸送に切り替えた。  出発式後の記者会見で、小丸氏は「鉄道輸送への切り替えで安定的な輸送力を確保する。引き続き、鉄道輸送を中心にトラック、海運、航空など輸送モードの多様化を進めていく」と強調。JR貨物の田村修二社長も「専用コンテナ列車が九州に乗り入れるのは画期的だ。物流業界における労働力不足や労務問題の解決に向け、共同歩調を取りながら取り組みたい」と語った。(高木明) 【写真=くす玉割に臨むJR貨物の田村社長(左から3人目)と福通の小丸社長(その右)ら】





本紙ピックアップ

暫定税率廃止法が成立

 ガソリン税(揮発油税)の暫定税率廃止法が11月28日の参院本会議で可決、成立した。ガソリン税での12月31日の廃止を規定するとともに、軽油引取税でも2026年4月1日に廃止することや、軽油の旧暫定税率廃止に当たって運輸…

農水省「備蓄米放出」、倉庫会社に保管料支援

 農林水産省は、政府備蓄米の放出に伴い本来の保管料を収受できなかった倉庫会社への支援を決めた。2025年度末までの保管料に加え、当初見込んでいなかった運送費用や、出庫を急いだことで生じた経費を支援する。その上で、同省は備…

車体課税見直し報告書、自治体の財源維持を

 総務省が設置している地方財政審議会の自動車関係税制のあり方に関する検討会(小西砂千夫座長、地方財政審議会会長)は11月21日、自動車の車体課税の見直しに当たって報告書を取りまとめ、地方自治体の財源として、引き続き重要な…

自動運転「L4」実用化PT、導入ガイドブック公開へ

 レベル4(L4、特定条件下での完全自動運転)トラックの2030年ごろの実用化に向け、大型車メーカー、大手物流事業者などで構成するプロジェクトチーム(PT)は、技術開発と走行環境の整備に向け、新東名高速道路で総合走行実証…

オススメ記事

暫定税率廃止法が成立

 ガソリン税(揮発油税)の暫定税率廃止法が11月28日の参院本会議で可決、成立した。ガソリン税での12月31日の廃止を規定するとともに、軽油引取税でも2026年4月1日に廃止することや、軽油の旧暫定税率廃止に当たって運輸…

農水省「備蓄米放出」、倉庫会社に保管料支援

 農林水産省は、政府備蓄米の放出に伴い本来の保管料を収受できなかった倉庫会社への支援を決めた。2025年度末までの保管料に加え、当初見込んでいなかった運送費用や、出庫を急いだことで生じた経費を支援する。その上で、同省は備…

車体課税見直し報告書、自治体の財源維持を

 総務省が設置している地方財政審議会の自動車関係税制のあり方に関する検討会(小西砂千夫座長、地方財政審議会会長)は11月21日、自動車の車体課税の見直しに当たって報告書を取りまとめ、地方自治体の財源として、引き続き重要な…

自動運転「L4」実用化PT、導入ガイドブック公開へ

 レベル4(L4、特定条件下での完全自動運転)トラックの2030年ごろの実用化に向け、大型車メーカー、大手物流事業者などで構成するプロジェクトチーム(PT)は、技術開発と走行環境の整備に向け、新東名高速道路で総合走行実証…

Share via
Copy link
Powered by Social Snap