大和ハウス工業、広島初のマルチ型稼働 延べ床4万5000平米
産業
2017/05/01 0:00
大和ハウス工業は5月から、広島県初のマルチテナント(複数企業入居)型物流施設、DPL五日市港(広島市佐伯区)を稼働させる。同社が手掛けるマルチ型物流施設としては、中国地方で最大規模。4社が入居でき、現時点で物流企業1社が使用している。 2万5千平方メートルの敷地に3階建て、延べ床面積4万5千平方メートルの倉庫を建設した。1テナント当たりのスペースは、8千~1万4500平方メートル。2階まではトラックがスロープで上がることができ、トレーラ最大34台が接車可能なトラックバースを1、2階にそれぞれ備える。総事業費は約8億円。 各バースに大型トラック3台が接車した場合でも、荷さばきの円滑化と作業効率の向上が図れるよう、庫内の柱の間隔を広めに設定。労働環境にも配慮し、3階には海を望む広い共用の休憩スペースも確保した。 海運の拠点に位置するほか、山陽自動車道・廿日市インターチェンジから6キロメートルの距離にあり、広島市中心部への配送拠点や、広域拠点としても利用可能。JR山陽本線の五日市駅から1.5キロメートルと、徒歩通勤の圏内でもある。 また、屋上に出力1700キロワットの太陽光発電設備を設置。中国電力に20年間、全量を売電する。 4月27日には、広島支店長を務める岡田恵吾常務執行役員が現地で記者発表を行い、「交通アクセスの好立地で、就労環境にも適している」と説明。テナント誘致に関しては「県内外のノンアセット型を含む物流企業や卸会社などからの問い合わせもあり、1年以内には他の3社も決めたい」との見通しを示した。(矢野孝明) 【写真=2階まではトラックがスロープで上がることができる】