セブンイレブン宅配事業、セイノーが支援本格化 2年後メド 全国3000店に拡大
物流企業
2017/04/27 0:00
セイノーホールディングスとセブン-イレブン・ジャパン(古屋一樹社長、東京都千代田区)は21日、セブンイレブン店舗からの宅配事業拡大のため業務提携契約を締結した、と発表した。セイノーHDの全額出資子会社GENie(ジーニー、河合秀治社長、中央区)が配送業務を担うとともに、連携しながら「御用聞き」「見守り活動」などについても支援。現在、全国の150店舗で試験的に実施しており、2019年2月末をメドに3千店舗での本格実施を目指す。 セブンでは2000年から、電話やインターネットで注文された弁当などを自宅まで届ける宅配サービス「セブンミール」を展開。1万9千店ある国内店舗の約8割で行っている。現在、店員が電動自転車などで宅配しているが、店員だけでは注文に対応しきれず、断るケースが増えていた。 セブンとセイノーHDは、14年8月から広島、埼玉、東京など1都7県の150店舗で、弁当や日用品などの宅配事業のテスト配送を開始。この間、セイノーHDはセブンミールの事業だけを行う完全子会社ジーニーを16年7月に設立し、本格実施に向けて態勢を整えた。 両社によると、19年2月末までに実施場所を全国3千店舗へ拡大。ジーニーでは現在、約30台の軽貨物車を保有しているが、本格的な事業展開に向けて300台程度に増やす。 ジーニーの河合社長は「ドライバーは単なる配達員ではなく、『(地域のコンシェルジュという意味の)ハーティスト』として、ご用聞きまでを行う女性スタッフと考えている」と話す。 両社は同日、セブン本社前でハーティストによる宅配車両の出発式を行った。セブンの古屋社長は「一つひとつの店舗が一段と近くて便利な店になる。セイノーHDとの思いが一致した」と強調。セイノーHDの田口義隆社長は「当社のミッションは新たな価値創造だ。今後、一体となって地域貢献のための新たな価値とサービスを提供していく」と語った。(高木明) 【写真=出発式で記念撮影に臨むセイノーHD・田口社長(右から2人目)とセブン・古屋社長(その左)とハーティスト】