GLP、埼玉・川島に竣工 中2階、テナントが選択
産業
2017/04/20 0:00
グローバル・ロジスティック・プロパティーズ(GLP、帖佐義之社長、東京都港区)は17日、埼玉県川島町で開発していた物流施設「GLP川島」の竣工式と内覧会を開いた。GLP川島では、EC(電子商取引)やアパレルなど天井高を必要としない企業は、2階にメザニン(中2階)フロアを追加可能。追加しない場合は、7.5メートルの天井高を活用できる。施設機能を多様化し、テナント企業が選択できるようにした。 敷地面積2万6800平方メートルで、1、2、4階が事務所を一部設けた倉庫エリア、3階は事務所エリアの4階建て。延べ床面積は4万8900平方メートルで、メザニンを追加した場合、5万4千平方メートルに拡張する。1階には土地の高低差を生かした高床、低床の両バースを設置し、製造業や飲料メーカー向けに2.5トンのフォークリフトが走行可能な構造とした。 首都圏中央連絡自動車道(圏央道)・川島インターチェンジ(IC)に隣接し、関越自動車道や東北自動車道へ接続しやすい好立地。国道16号、254号も利用でき、広域配送や域内配送、都心配送のオペレーションが可能だ。 全館LED(発光ダイオード)照明や太陽光パネルを設置するなど環境面に配慮。BCP(事業継続計画)対策として、施工したJFEシビルが得意とする技術、ハーフ十字ダンパーを採用し、地震の揺れを20%低減できるようにして安全性を確保した。 また、浸水防止対策として、非常用発電機を含む電気室を2階と3階に配置。川島町と同日付で、洪水発生時における施設等の提供協力に関する協定を締結し、避難勧告時には2階車路に避難者700人まで受け入れる。 記者会見で、帖佐社長は「様々な物流ニーズに見合うよう、GLPの特徴でもある機能の多様性、柔軟性を高くして開発した。入居企業は決まっていないが、多くの引き合いを頂いている。竣工後1年をメドにフル稼働を目指しているが、前倒しできる可能性もあるだろう」と語った。(井内亨) 【写真=メザニン(中2階)を追加した場合、延べ床面積は5万4千平方メートルに】