大京&フルタイムシステム、宅配ボックス各戸へ マンション 荷物の複数入庫、可能に
産業
2017/04/13 0:00
大京とフルタイムシステム(原幸一郎社長、東京都千代田区)は10日、マンション各戸への宅配便再配達ゼロを目指す住戸専用宅配ボックス「ライオンズマイボックス」を発表した。スペースが許す限り一つの個人専用ボックスに宅配大手3社の荷物を複数入れることができる。個人専用ボックスが満杯の場合、宅配事業者は空いている共用ボックスに預けられる。 フルタイムシステムはマンション宅配ロッカー専業事業者で、これまでマンション2万6千棟、管理ボックス数26万ボックスなどの実績を持つ。 数年前までは、マンション総戸数の15%程度の共用ボックス(100戸なら15共用ボックス)で宅配はスムーズになされていた。しかし、インターネット通販市場の拡大に伴い3年ほど前から「満杯警報」が多くなり、開発に乗り出した。 ライオンズマイボックスは、大京グループが供給する2018年3月竣工のマンションから導入する。同グループの既存マンション53万戸に加え、フルタイムシステムを通じて他社のマンションにも導入を提案する。 18年3月に竣工するマンション物件には、総戸数分の専用ボックスを設置する。更に、共用ボックスも総戸数の20%整備し、満杯警報が出ないようにする。 専用ボックスに入れられるのは、使用頻度の高い宅配大手3社で、その他の宅配事業者は共用ボックスに入れる。これまでは、1個の荷物がボックスに入った、追加入庫できないシステムだった。書留郵便や食材、クリーニング集荷などにも対応し、着荷メールなどのシステムも備える。メールボックスも一体となっている。 同日の記者会見で、原社長と大京の落合英治専務執行役は「再配達を無くし、人手不足や環境保全で社会に貢献したい」と述べた。(高橋朋宏) 【写真=個人専用ボックスが満杯の場合、空いている共用ボックスに預けられる】