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ハヤマ運輸、中部I T経営力大賞で奨励賞受賞 車両情報即時取得

物流企業

2017/04/10 0:00

 【愛知】ハヤマ運輸(葉山晋一社長、愛知県飛島村)は3月22日、中部地域において優れたIT(情報技術)経営を実践した、中小企業などの模範的取り組みを表彰する中部IT経営力大賞で、奨励賞を受賞した。同社は運送事業の核となる車両・運行・顧客情報をリアルタイムで取得し、運行管理と経理に活用。特に、冷凍・冷蔵食品をタイムリーに配送する業務の改善で評価を受けた。(梅本誠治)  愛知から関東・関西に向けた冷凍・冷蔵食品の中距離輸送と冷凍・冷蔵倉庫の運営を手掛けている。小口混載に特化した受注・配送システムの活用とペーパーレス化した配車・入出庫管理で、効率化と生産性向上に取り組んだ。  文書を電子化して管理できる富士ゼロックスの「DocuWorks」と、システムギアソフテック(岸上新弥社長、兵庫県宝塚市)の運送事業システム「一番星」を連係させた。管理者がパソコン上で荷物のマッチングや運行指示、請求管理に至るまで効率的に作業できるようシステムを整えたのに加え、荷主からの問い合わせにもすぐ対応できるよう環境を整備した。  社内にプロジェクト推進委員会を置き、効率配車支援、ペーパーレスファクス自動送信、安全・動態運行、労務管理、クラウド型倉庫管理で、それぞれシステムチームを設置。16年3月にシステムを立ち上げた。導入には、システムギアソフテックが実運送と作業の連係のサポートをコーディネートした。「いかに使いやすくカスタマイズしてもらえるかが重要だった」(葉山社長)。  名古屋市で開かれた「IT経営カンファレンス2017 in 名古屋」の表彰式で、選考委員長を務める名古屋学院大学の岸田賢次名誉教授は「運送事業の車両・運行情報をリアルタイムで把握し、毎日の業務に生かすハヤマ運輸の取り組みは、IoT(モノのインターネット)の領域に近い。現在の業務と併せ、更なるITの活用に期待したい」と評価。  受賞を受けて、葉山社長は「IT経営により、紙を出さない社内風土が醸成され、作業効率と共に顧客満足度を上げるためのスピードが高まった」と話す。今後は配車指示をスマートフォン(スマホ)に送るシステムの導入なども視野に入れる。  一方で、「いい会社とは、人が集まる会社だと思っている。委員会活動により、従業員全体にそのような組織をつくっていく意識が生まれた。ITと人材育成を柱に、より多くの人の役に立つ会社を目指したい」と語った。 【写真=奨励賞を受ける葉山社長(右)】





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