鴻池運輸、空港関連業務を拡大 JSBHDから継承
物流企業
2017/04/10 0:00
鴻池運輸は航空輸送で空港地上支援業務を行う「グランドハンドリング事業」の拡大に注力していく。4日にはJBSホールディングス(JBSHD、太田祥一社長、東京都中央区)グループで、グランドハンドリングなどの空港関連業務を手掛ける子会社4社の事業を継承することで合意。1日には、大阪国際空港(伊丹空港、大阪府豊中市)において全日本空輸(平子裕志社長、東京都港区)の航空機の機内清掃業務を新たに開始した。同社では、空港事業を成長戦略の一つと位置付けており、2017年3月期の事業収入は前期比11%増の145億円を見込んでいる。(高木明) JBSHDは子会社4社(日本空港サービス、空港ターミナルサービス、NAB、ジェイフレンドリー)が手掛けている空港関連事業部門を吸収・分割して新会社を設立。5月1日付で鴻池運輸が新会社の全株式を譲受する。鴻池運輸はJBSの関係する学校法人翔陽学園(成田航空ビジネス専門学校、千葉県成田市)の管理・運営も継承していく。 子会社4社は成田国際空港(成田市)で、グランドハンドリングを中核事業として、航空貨物取扱、航空旅客取扱、航空機内食搭降載(ケータリング)、空港周辺施設などの清掃や管理など業務全般を展開。成田航空ビジネス専門学校は全日2年制で約150人の生徒が在籍している。 また、事業拡大に向け子会社のコウノイケ・エアポートサービス(KAPS、伊丹善彦社長、東京都大田区)が伊丹空港で全日空機の機内清掃業務を受託、業務を本格開始した。1994年の関西国際空港(大阪府泉佐野市など)開港時に構内業務を受託して以来、首都圏の空港(成田・羽田)でも実施しており、国内の他空港でも業務請け負うの機会を探っていた。 鴻池運輸によると、グランドハンドリングを含む空港関連全事業の売上高は約145億円(2017年3月期予想)で堅調に伸長。4月1日付の機構改革で「生活関連事業本部」から分離・独立させ、「空港事業本部」(田甫能一本部長、常務執行役員)を新設している。 【写真=航空機での機内清掃】