アサヒ、埼玉・嵐山へ公園寄贈 旧本社跡地を転用
物流企業
2017/04/03 0:00
アサヒロジスティクス(横塚元樹社長、さいたま市大宮区)は3月30日、旧本社跡地(埼玉県嵐山町)を転用した児童公園「おりがみ公園」の同町への寄贈式を行った。横塚社長、横塚正秋相談役、嵐山町の岩沢勝町長によるテープカットが行われた後、開園を待ちわびていた子供たちの歓声が園内に響いた。 1200平方メートルの敷地に、カラーゴムチップを利用したクッション性のあるサイクリングロード(周回路)や、点灯する3灯式の信号機、横断歩道を設けた。子供たちの自転車の交通安全教育に使えるよう配慮。トラックをモチーフにしたすべり台、エア遊具「ふわふわドーム」なども設置した。 同町は、1955年の創立時から95年まで本社が置かれた「創業の地」。これまで跡地の活用法について検討を重ねてきた。公園名は、トラックの荷台に描かれる「オリガミ」カラーに由来。遊具などを含む造成費用を同社が全額負担した。 寄贈式で、正秋氏が「創立時の当社は、従業員10人ほどの小さな会社で、近くの酪農組合の原乳輸送を業務としていた。今では従業員数が4千人ほど、保有車両は間もなく1200台を超えるまでに拡大し、創業者の父(元吉氏)が生きていれば今年で100歳を迎える節目の年でもある。日本一安全な会社を目指す我々にとって、この公園を通じて子供たちの交通安全意識の醸成につながれば幸いだ。長年にわたってお世話になった地域への恩返しとしたい」と述べた。 岩沢町長は「故元吉氏との交流を思い出すだけでなく、この地を忘れずにいてくれたことに感謝する。トラック業界の陣を切って安全に取り組む姿勢には頭の下がる思いだ。この公園を有効活用していきたい」と謝辞を述べ、正秋氏に感謝状を手渡した。 来園した子供たちには、アサヒロジスティクスから袋入りのお菓子の詰め合わせや、同社のトラックをモチーフにしたミニカーがプレゼントされた(小瀬川厚)【写真=開園を待ちわびていた子供たちが歓声】