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千ト協、鳥インフル受け初出動 防疫資材を運搬

団体

2017/03/30 0:00

 千葉県トラック協会(角田正一会長)は23日、旭市の養鶏場で発生したH5N6型の高病原性鳥インフルエンザを受け、県との防疫協定に基づく初の防疫資材の運搬業務を行った。会員5社のトラック延べ17台が、県内5カ所の資材備蓄場所から鳥インフルの発生した農場へ輸送。協定による対応工程を前倒しで進め、県の求める「迅速な封じ込め」を側面から支援した。  千ト協は2015年11月、県と「急性悪性家畜伝染病発生時における防疫対策業務に関する業務協定」を締結。協力体制を確立するため、千ト協では16年に各支部へ協力事業者を選定するよう要請しており、30社が登録している。  協定では当初、伝染病発生の「疑い」が出てから千ト協に連絡。精密検査の開始時点で「担当者の連絡待機」を要請することになっていたが、各工程の前倒しによる「迅速な対応」を畜産課から求められていた。  今回は23日午後5時10分、畜産課からの第一報が千ト協に届き、資材備蓄場所である旧蚕業センター(東金市)に近い事業者に待機を指示。簡易検査による鳥インフル陽性の判定は同日午後7時42分に出たが、それに先立ち、午後6時半には平ボディーとバン型の4トントラック6台を資材の搬入に出発させた。  27日までには、千ト協の会員事業所からウイングや平ボディー、バン型などの4トントラック延べ17台が出動。畜産総合研究センター(八街市)、市原乳牛研究所(市原市)、嶺岡乳牛研究所(南房総市)、北部家畜保健衛生所(香取市)など5拠点から、鳥インフルの発生した養鶏場や周辺市町村7カ所に設けた消毒ポイントに、消石灰や炭酸ナトリウムなどの消毒資材と、投光器やブルーシート、ペール缶などの各種資材を輸送した。  畜産課は27日午前4時、防疫措置の完了を発表。県では、防疫作業の完了後も「半径3キロ以内の6農場への移動制限区域と、半径3~10キロの58農場への搬出制限区域の設定を維持していく」としている。(佐々木健) 【写真=防疫作業に取り組む職員=千葉県提供】





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