中部地整局、ダブル連結トラック実験を公開 更なる公募へアピール
行政
2017/03/27 0:00
中部地方整備局は17日、福山通運名古屋支店で、21メートルダブル連結トラック実験の安全装備や模擬作業を公開した。2016年11月から開始した実証実験に、今回新たに加わった同社の車両をアピールすることで、更なる公募につなげたい考えだ。 中部地整局道路部の翠昭博交通対策課長は「国交省では、17年を生産性改革元年と位置付け、様々な切り口で生産性を高める実験に取り組んでいる。省人化の効果、車両の安全性、高速・一般道の交通流への影響に対する実証に、新たに2社が参加することにより、本格的な導入に向けての安全性を更に検証していきたい」とあいさつ。 車両を製作したいすゞ自動車や日本トレクス(西川柳一郞社長、愛知県豊川市)の担当者も待機して車両特性を解説。庫内にホワイト合板を使用して清潔度を高めたことや、ナカオ工業(中尾正広社長、和歌山県広川町)のオートフロア導入による荷扱いの利便性向上では、実際の積み込みや積み下ろしの模擬作業で有効性を示した。 福山通運の長原永寿専務執行役員は「16年末から調整を進めてきた実験参加が今日スタートする。人手不足の中で、我々も大量の物流をいかに処理するかに真剣に取り組んでおり、連結トラックをうまく使いこなせばメリットが大きい。様々な用途で試して効果が上がれば、増車や25メートル車両の導入も検討していきたい」と期待を語った。 実証実験では、同日の午後10時に名古屋支店を出発。東名高速道路の小牧インターチェンジ(IC)から静岡県裾野市に向かう。東名高速の裾野ICから清水ジャンクション(JCT)を経由して新東名高速道路に入り、豊田東JCTから名神高速道路の岐阜羽島ICを下りて岐阜支店に寄り、同ICから名神高速を走って一宮ICを下りて名古屋支店に戻る278キロのルートで行われる。(梅本誠治) 【写真=実証実験では、名古屋支店を出発】