物流ニッポン – 全国の物流情報が集まるポータルサイト

取引労働改善鹿児島協、パレット化で荷役削減 パイロット事業 費用負担が発生

団体

2017/03/23 0:00

 【鹿児島】トラック輸送における取引環境・労働時間改善鹿児島県地方協議会(小野秀昭座長、流通経済大学物流科学研究所教授)は13日、会合を開き、パイロット事業の結果を報告した。実証実験では、ドライバーの労働時間や作業負担が削減された一方、輸送効率化で新たに発生した横持ち輸送やパレット化の費用負担などが課題に浮かんだ。(上田慎二)  パイロット事業は、鹿児島くみあいチキンフーズ(中馬公馬社長、鹿児島市)の川内工場(川内市)が発荷主で、元請運送会社がJA物流かごしま(妹尾洋介社長、鹿児島市)。実運送は牧迫運輸(牧迫澄子社長、同)が担い、広島、尾道の両市向けコースで実証実験を行った。  川内工場では、一般トラックの荷役時間を午後3時以前の時間帯に誘導。実験車両は午後3時から荷役を行うことで待機時間が解消された。貨物はバラ積みからパレット化し、下ろし地での荷役時間を短縮した。  尾道市向けルートでは、川内工場─都城市を、荷主企業の転送便で運び、実運送会社の走行距離と輸送時間を削減。着荷主の納入時間を1時間遅らせることで、十分な休息期間を確保できた。  パイロット事業の課題として、積み込み作業の待機時間を解消するため、着車時間を予約できる制度が必要だったことや、パレット化による積載効率の低減、空パレットの確保や破損・紛失を防ぐための仕組みづくりなどの問題が指摘された。  2017年度のパイロット事業は、発荷主がマルイ食品(上田正社長、出水市)。運送事業者は元請けがマルイ運輸(同)、下請けはセイコー運輸(鳥部敏雄社長、鹿児島市)が担い、鹿児島県内から関西に向けた鶏卵輸送で長時間労働改善の実証実験に取り組む。 【写真=新年度に向けた事業についても話し合う】





本紙ピックアップ

八戸飼料穀物コンビナート協、津波警報時の出荷対応統一

 八戸飼料穀物コンビナート協議会は津波警報発令時の出荷対応に関する方針を策定し、関係事業者と関係団体、自治体に周知徹底を求めている。青森県トラック協会三八支部の飼料バルク車部会(佐々木研部会長)からの要請を受けたもので、…

アスロード物流、荷主へ改善提案強化

 アスロードホールディングスグループの中核会社、アスロード物流(安田浩社長、横浜市鶴見区)は11月から、本社物流営業部を「ロジスティクス事業部」に改称し、既存荷主への改善提案を強化している。2026年以降は主力の食品物流…

三ト協トラフェス、「トラックめし」販売

 三重県トラック協会(小林俊二会長)は9日、津市の三重県総合博物館でトラックフェスタを開催した。女性部会(小谷まゆみ部会長)が考案した「トラックめし」も提供され、雨天にもかかわらず多くの家族連れなどでにぎわった。(星野誠…

税金を使わないまちづくりの会、九州の土地活用報告

 民間企業の力で地域の活性化を目指す「税金を使わないまちづくりの会」(角田隆二会長)は14日、北九州市で報告会を開き、北九州エリアで進める工場誘致や物流拠点開発を含む土地活用の進捗(しんちょく)を確認した。(園川萌子) …

オススメ記事

八戸飼料穀物コンビナート協、津波警報時の出荷対応統一

 八戸飼料穀物コンビナート協議会は津波警報発令時の出荷対応に関する方針を策定し、関係事業者と関係団体、自治体に周知徹底を求めている。青森県トラック協会三八支部の飼料バルク車部会(佐々木研部会長)からの要請を受けたもので、…

アスロード物流、荷主へ改善提案強化

 アスロードホールディングスグループの中核会社、アスロード物流(安田浩社長、横浜市鶴見区)は11月から、本社物流営業部を「ロジスティクス事業部」に改称し、既存荷主への改善提案を強化している。2026年以降は主力の食品物流…

三ト協トラフェス、「トラックめし」販売

 三重県トラック協会(小林俊二会長)は9日、津市の三重県総合博物館でトラックフェスタを開催した。女性部会(小谷まゆみ部会長)が考案した「トラックめし」も提供され、雨天にもかかわらず多くの家族連れなどでにぎわった。(星野誠…

税金を使わないまちづくりの会、九州の土地活用報告

 民間企業の力で地域の活性化を目指す「税金を使わないまちづくりの会」(角田隆二会長)は14日、北九州市で報告会を開き、北九州エリアで進める工場誘致や物流拠点開発を含む土地活用の進捗(しんちょく)を確認した。(園川萌子) …

Share via
Copy link
Powered by Social Snap