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岩手適正化評議委、Gマーク認定率3割達成 巡回指導 順調にレベルアップ

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2017/03/23 0:00

 【岩手】岩手県貨物自動車運送適正化事業実施機関の評議委員会(宇佐美誠史委員長、岩手県立大学講師)は15日、2016年度2回目の会合を開いた。16年度の活動結果を報告するとともに、17年度の事業計画を発表。安全性優良事業所認定(Gマーク)が16年度の目標に掲げていた認定率3割を達成した。巡回指導項目では、前年からの改善傾向が進む中で「過労防止」の否件数のみが急増。大きくランクを下げてワーストとなった。(今松大)  高橋嘉信本部長が「ある退職ドライバーが再就職を決めたと聞き、どんな会社かを尋ねてみた。とにかく目先の収入が欲しいので、社会保険への加入や労働時間の管理は二の次――ということだった。こうしたケースが今後ますます出てくるのではないか。まじめにやっている事業者が損をするのでは困る。過疎地でも、地域に根差したなりわいが成立するような社会にしていかなければ」と強調。宇佐美委員長は「貨物の動きは、ますます多様化して大変な状況だ。皆さんで知恵を出し合って、いい方向に持っていきたい」と述べた。  16年度巡回指導の進ちょくは、2月末時点で目標の400件に対して418件実施。総合評価A(大変良い)とB(良い)の事業所が全体の84%を占めた。14年度の78.9%、15年度81%と比較して、順調にレベルアップしている結果が示された。  項目別でワーストになった「過労防止」で否となった比率を見ると、「休息期間不足」と「連続運転時間超」が約2割。「拘束時間超」も15%を超える割合だった。  過去2年連続3割超でワーストを記録した「運行指示書」は、20%台に改善。説明による指導に加え、各事業所の実態に合わせた演習を取り入れたことが奏功した。  Gマーク認定数は299者となり、岩手県内996事業所の30%に到達。年度目標をクリアし、全国平均の27.8%も上回った。また、巡回指導項目では「過労防止」が前年の否85件から120件に急増してワーストに。運転者不足と長時間労働が深刻化している現状が明らかになった。  17年度は指導・監督指針の改正に伴う変更点はあるが、おおむね16年度の事業内容を継続。Gマーク認定率は32%を目指す。16年度から再開した5台未満の霊柩事業者に対する集合指導も引き続き行い、総括した上で18年度以降の対応を検討。委員会もこれまで通り年2回開催する予定だ。  最後に、岩手運輸支局の武部勝彦支局長が「A、B評価事業所の増加は好ましいこと。昨年以来続いている会員事業者が第一当事者となる死亡事故のゼロに、つながっているのではないか。今後も当支局と適正化の連携を深めていきたい」と締めくくった。 【写真=総合評価ABが全体の84%を占める】





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