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取引労働改善山梨協/実証実験、運転者拘束 5時間短縮 受け付け予約システム 利用拡大が奏功

団体

2017/03/20 0:00

 【山梨】トラック輸送における取引環境・労働時間改善山梨県地方協議会(五十嵐康夫進行役、山梨運輸支局長)の会合が6日開かれ、2016年度からスタートしたパイロット事業(実証実験)で、ドライバーの拘束時間が5時間半短縮されたことを報告した。受け付け予約システムの利用を拡大したことなどが奏功し、手待ち、荷役にかかる時間がいずれも大幅に減った。17年度も、着荷主を含めたパイロット事業を実施する方針。(谷本博)  山梨県中央市から埼玉県桶川市まで食料品を輸送するパイロット事業では、大きな課題として①着荷主先での手待ち時間が長い(平均で3~4時間)②着荷主先での荷下ろし時間が長い(平均2時間)――ことを挙げている。  手待ち時間が長くなるのは、順番を取るためにドライバーが必要以上に早く到着することが要因。また、パレットに段差があったり、パレット専用バースに車両が集中して待ち時間が長くなるのを避けるため、バラ下ろしを行ったりすることで、荷下ろし時間の延長につながっていた。  こうした事態を受け、手待ち時間の改善策として、受け付け予約システムを外部事業者へ拡大。更に、パレットの規格を発荷主が着荷主側に合わせたことで、荷役作業時間の削減につながった。これにより、手待ち時間が1時間弱、荷役時間は30分に短縮。一日の拘束時間は、これまでの18時間から12時間半までに減らすことに成功した。  改善協に初めて参加した地元選出の堀内詔子厚生労働政務官は「現在、政府が推進している『働き方改革』は、物流業界にとって喫緊の課題。パレットを使った作業の効率化、予約制による手待ち時間の削減などで、山梨のパイロット事業は大きな成果を上げている。今後も、このような取り組みが広がっていくことに期待したい」とあいさつ。  最後に、関東運輸局の河村徳明次長が「最近、『物流が大変なことになっている』という意識が社会の中に芽生えている。こうした時期だからこそ、この協議会で議論する意義は大きい」とまとめた。 【写真=「予約制による待ち時間の削減などで山梨のパイロット事業は大きな成果を上げている」と堀内厚労政務官】





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