岡山臨港、大型倉庫 月末に完成 丸ごと賃貸も検討
物流企業
2017/03/16 0:00
岡山臨港(井上忠夫社長、岡山市南区)が同市中区桑野に建設していた大型物流センター「桑野基地42号倉庫」が3月末に完成し、4月から稼働する。平屋建て床面積3300平方メートルで、同社が所有する42棟の倉庫(42号倉庫含む)のうち2番目の規模。筆頭株主クラレの岡山事業所(南区)の機能性樹脂を扱う拠点を想定しているが、丸ごと賃貸することも検討していく。 2012年に取得した旧林原グループの遊休地2万6700平方メートルを活用しており、今回の倉庫を含め最終的に同じ敷地に4棟を設置する計画だ。 42号倉庫は、大型車の車長に合わせ庇(ひさし)の幅を同社倉庫で最大となる12メートルとし、全天候型にした。また、天井高を8メートルから最大で11.2メートルまで確保し、幅広い種類の荷物の保管に対応。外壁には株主である大建工業の耐火構造の外壁下地材「ダイライトSD」を使用した。スタッフは2人を予定している。 同社が所有する42棟の総床面積は5万2230平方メートルで、「フル稼働の状態にある」(井上社長)という。これまで本社から半径4キロの地域に床面積1500~1600平方メートル程度の倉庫を中心に建設してきたが、42号倉庫は久しぶりの大型拠点。丸貸ししている2階建て延べ床面積5940平方メートルの倉庫に次ぐ規模だ。国道2号バイパスから4キロの好立地で、本社から車で10分程度と近いため荷役作業の応援にスタッフを派遣しやすい。 井上氏は「所有する倉庫のうち3分の2は丸ごと賃貸する形態を取っている。今後は自社オペレーションの倉庫を増やす方針だが、42号倉庫は丸ごと長期で借りたいという要望があれば、柔軟に応えていく。新しくて設備の整った倉庫の需要は多く、早ければ今年秋に2棟目の倉庫の計画を進めたい」と話している。(江藤和博) 【写真=天井高を8メートルから最大で11.2メートルまで確保】