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残業上限規制、国交相「運転者にも適用」 自動車運送3団体 猶予期間設定を

行政

2017/03/13 0:00

 石井啓一国土交通相は7日、政府の働き方改革実現会議(安倍晋三議長、首相)が3月中旬をメドに方向性を打ち出す時間外労働規制の法改正に向け、トラックを含む自動車運転者などに対し、残業時間の上限規制を適用する考えを表明した。全日本トラック協会(星野良三会長)など自動車運送事業団体に対し、時間外・休日労働に関する労使協定(三六協定)で定める限度時間の「適用除外」見直しに理解を求めた。一方、全ト協などは、規制の強化に当たり一定の猶予期間を設定するよう注文を付けた。(田中信也)  2月14日に開かれた働き方改革実現会議では、法改正の中身について、原則、三六協定で定める週40時間を超えて労働できる残業時間の限度を月45時間(年360時間)とし、特別な事情があり労使が合意した場合に限り、月60時間(年720時間)を上限とする特例を設ける案を提示した。  一方、自動車の運転、建設などの「適用除外」業種については「実態を踏まえて対応の在り方を検討」とするにとどめた。ただ、安倍首相が全ての業種に上限規制を設ける方針を示しており、例外は認められない――との見方が強まっていた。  国交相は7日の記者会見で、「三六協定で定める上限時間の適用除外見直しの前向きな検討」を自動車運送、建設の両業界に要請することを明言。同日行われた全ト協<日本バス協会(島倉秀市会長代行)、全国ハイヤー・タクシー連合会(富田昌孝会長)の各団体首脳との意見交換では「トラック、バス、ハイタクをより魅力ある産業にしていくためには、働き方改革(の方向性)に基づき見直した方がプラスになる」と述べ、適用除外の事実上の撤廃に理解を求めた。  これに対し、全ト協の星野会長<坂本克己副会長は、適用除外の見直しを容認する一方、時間外労働の上限規制の順守には「荷主の理解と協力が不可欠」と指摘。その上で、国交省に対して①手待ち時間の削減や高速道路の利用が可能な運賃設定など荷主の協力②一定の猶予期間を設けるなどの段階的な措置③災害時対応の際の支障への配慮――に取り組むよう要望。バス協会と全タク連も見直しを受け入れる意向を示した上で、相当の猶予期間、経過措置を求めた。  猶予すべき具体的な期間は各団体とも言及しなかったが、全ト協は「東京オリンピック・パラリンピックに際し、ドライバー不足が予想される」と言及。3日に国交相と意見交換した建設業団体も「五輪開催後、相当の期間を置いて段階的に進めて欲しい」と注文を付けている。  各業界の実態や要望を踏まえ、国交相は「荷主など関係者の理解・協力に向け関係府省庁とも連携し、必要な環境整備を行う」と強調。「相当の猶予期間を置くなど業界団体の実態を踏まえた対応が必要」との認識を示しており、「働き方改革実現会議の一員」として、実情を考慮して検討していくことを約束した。  全ト協など3団体は、今回の注文事項を含めた対応について、改めて要望書を提出する。月の残業時間が60時間と法律で定められると、所定内労働時間の1920時間と合わせ年間では2640時間以内となり、改善基準告示で規定する年間総労働時間3516時間とは876時間もかい離するため、要望書には猶予期間など上限規制に関する内容を盛り込む方針。告示で規定する総労働・拘束・運転時間といった、より具体的な課題の検討は実行計画策定後に持ち越される。 【写真=自動車運送事業3団体との意見交換で理解を求める石井国交相】





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