京運支局&京ト協、職業カウンセラーにPR 物流業界「将来性」ある
団体
2017/03/06 0:00
【京都】京都運輸支局及び京都府トラック協会(金井清治会長)は2月23日、府運営の就業支援施設、京都ジョブパーク(京都市南区)のキャリアカウンセラー向け業界PRセミナーに出席し、物流業界の魅力や将来性を伝え、理解を深めてもらった。3月9日には京都ジョブパーク主催の合同企業説明会で、学生と保護者、求職者を対象に運輸業界セミナーを同時開催。3月22日には受講者を対象とした物流施設見学会も予定する。(落合涼二) 京都ジョブパークは、ハローワークと緊密に連携し、相談から就職、職場への定着まで、ワンストップでサポートする総合就業支援拠点。府、労働者団体、経営者団体などが一緒になって取り組む「地域で支える共同運営」や、ジョブパークを支える「企業応援団」を通じ、働く場を提供している。 カウンセラー向け業界PRセミナーは、全産業で人手不足が深刻化する中、運輸をはじめ、建設、介護といった特に厳しい業界をサポートする2017年の方針に基づいたもの。京運支局でも人材確保対策の一環として、教育機関などに説明する場を調整しており、両者の思惑が一致し、第1弾のセミナーが実現した。 運支局輸送・監査部門の藤原弘暁氏が「トラック運送の安定的な確保に向けて」と題し、トラック輸送における取引環境・労働時間改善協議会の取り組みを紹介。また、若者がトラックドライバーになるまでを描いたDVDや国が進めるトラガール支援プロジェクト、準中型免許制度の概要なども説明した。 京ト協の浅井孝司専務は、京ト協の概要を披露した後、「4、5年前から物流業界では人手不足が顕著になり、なかなか若い人材が入ってこない状況が続いている。どうしても製造業やサービス業にスポットが当たるが、各産業をつなぐのが物流。道路を血管に例えると、トラックは血液。大きな役割を果たしている物流業界についてもっと知って欲しい」と呼び掛けた。 葛城滝男常務は、スライドとパンフレットを使い、トラックドライバーの仕事内容を解説。その上で、「トラック業界は90%以上が中小零細企業だが、現在、職場環境の整備に力を入れているところ。また、ドライバーは3K(きつい、汚い、危険)といったイメージを持たれているかも知れないが、変わってきている。経済活動や人々の生活がある限り、将来にわたって安定的なニーズのある数少ない職種であることを、求職者に伝えてもらいたい」と訴えた。 京都ジョブパークでは、「キャリアカウンセラーが業界の内容や魅力を把握し、イメージを変えていかないと、求職者に対して教えることができない。セミナーを通じ、少しでも前進できたらと思う」としている。 【写真=「大きな役割を果たしている物流業界についてもっと知って欲しい」と京ト協の浅井専務(左)】