八潮運輸、王子倉庫の倉庫事業譲受 足立営業所開設 延べ床1万坪達す
物流企業
2017/03/02 0:00
八潮運輸(宮地宙社長、埼玉県八潮市)は3月1日付で、王子倉庫(秋田幸生社長、東京都北区)が東京都足立区に持つ倉庫事業部を譲受し、足立営業所として開設。八潮運輸は7年前に倉庫事業に参入し、積極的にM&A(合併・買収)を展開しており、今回の事業譲受で、営業拠点を7カ所目とし、当面の目標「営業拠点10カ所」に向け弾みを付けた。(谷本博) 2014年7月、当時の藤川運輸(葛飾区)の運輸部門を吸収し、グループ3番目の新会社、八潮ネクサス(宮地社長、八潮市)を発足させて以来のM&Aとなる。 16年末、両社の間で譲渡譲受契約を締結。東京団地倉庫(高橋久夫社長、東京都江東区)の足立事業所に入る王子倉庫の延べ床面積7260平方メートルを丸ごと受した。これに伴い、王子倉庫が保有する東京団地倉庫の全株式を取得している。八潮運輸は数年前から倉庫事業の強化を進めており、今回の事業譲受もその一環だ。 王子倉庫はあと数年で創業100周年を迎える老舗企業。秋田社長は「長きにわたりお世話になった顧客と従業員のことを第一に考えた」とし、以前から交流のあった宮地社長との間で話し合いを進めていた。足立の倉庫に勤務するスタッフ14人は、全て八潮運輸の足立営業所社員として継続雇用する。 八潮運輸は倉庫事業に参入した7年前、将来目標として「延べ床面積1万坪超」「営業拠点10カ所達成」を目標に掲げており、今回の足立営業所開設により、拠点は7カ所目、延べ床面積では1万坪に達した。今後2、3年以内に目標を実現する見通しだ。 「100年企業、100億円企業」を将来構想に掲げる八潮運輸は、17年で創業77年目。M&Aの寄与などもあり、2018年3月期の売上高は50億円の見通し。宮地社長は「この5年で20億円増えており、目標達成は十分可能」と述べ、更なる事業拡大に意欲を示している。 【写真=譲渡譲受の契約書を交わす宮地社長(左)と秋田社長】