愛知ト協青年部会、物流出前授業を検討 理解促進と魅力意識付け
団体
2017/03/02 0:00
【愛知】愛知県トラック協会の青年部会(丹羽悟部会長)は、中学生を対象とした「物流出前授業」の実施を検討する。将来の進路にトラック業界を選んでもらうため、物流の大切さへの理解促進とトラックの魅力の意識付けを図る。2月15日、三役会で協議した。(梅本誠治) 加藤正人西三支部長(元青年部会長)が同事業を発案した。まずは地元の安城市で道を付け、各支部青年部会の実働で2017年度中に県内全域での水平展開を目指す。 協議に当たり、加藤氏は「これまで行っていた小学校などでの交通安全活動は、死角や内輪差などへの注意により下手をすればトラックの危険なイメージだけが浸透しかねないのを残念に思っていた」と指摘。その上で、「歯止めが効かない人手不足に対し、学生や子供たちに将来の進路として我々の業界を選んでもらうためには、こういった地道な活動が重要。協力をお願いしたい」と呼び掛けた。 教育委員会が物流に理解を示している安城市をモデルケースとし、17年上期に座学で使う業界PRの映像コンテンツを制作する。それを基に下期から各市町村に展開、併せてコンテンツの見直しなどを続ける。 役員からは「最近は、将来のためのキャリア教育として中学生ぐらいから働くことを意識させる学校もある。夢のある職業としての物流業界をイメージ付けできれば、価値は大きい」といった声に加え、「小学生のなりたい職業として、(鉄道・バスなど含む)運転手は人気が高い。それを拒むのは親の意識なので、保護者も参加できる仕組みにしてはどうか」といった意見が出された。 丹羽部会長は15年、地元地区で独自に行った中学校での出前授業を例に、DVD上映やパネル展示、乗車体験などについて説明。トラックに興味を示す生徒も多かったとし、「トラック業界を将来の職業として認知してもらう活動の意味は大きい。しかし、そのためには我々自身が業界をレベルアップさせ、魅力ある職業とすることが求められる。中部運輸局の体験教室との連携や後援依頼を含め、部会活動の新たな一歩に向け協力して欲しい」と語った。 【写真=加藤西三支部長を中心に協議】