大阪ト協河北支部、荷主「正確な輸送」望む 問題解決むけ意見交換
団体
2017/02/27 0:00
【大阪】大阪府トラック協会の河北支部(長沢年夫支部長)は17日、摂津市商工会(武友良雄会長)を招き、荷主懇談会を開いた。荷主に物流業界の抱える課題への理解を求めるとともに、荷主が運送会社を選ぶポイント、望むことについて意見交換した。 長沢支部長は「ドライバー不足をはじめとする様々な問題と常に戦っている。我々の事情や問題解決のために行っている取り組みを理解してもらい、それに対してアドバイスをもらうことで、より良い関係をつくっていきたい」とあいさつ。 事前に回収したアンケートの結果、荷主側が運送会社に望むことの1位は正確・迅速・安全な輸送、2位が丁寧な荷扱い、3位は従業員教育の徹底、良質運転手の確保だった。一方、運送会社を選ぶポイントは、1位が安全性・確実性、2位に運賃、3位には運転者の質――と、コストの問題が上位に挙がった。 本部の滝口敬介専務が「物流業界の人手不足に対し、今何をすべきか」をテーマに講演。全ト協が推進している事業として、安全性優良事業所認定(Gマーク)について解説すると、荷主側から「Gマークを取得している事業所は他の事業所とどう違うのか」「安全性以外に違いはあるのか」と質問が上がった。 本部の森谷英三適正化事業部長は「安全意識向上は、いくら経営トップが改善を目指しても、ドライバーを含む全社員に浸透しなければ成果は出ない。安全性、取り組みの積極性、法令順守など幅広く評価するGマークは、その事業所の品質を裏付ける役割を十分果たすことができると考えている」と答えた。 労働者不足については、荷主側からも共通の問題として意見が相次ぎ、ウェブでの人材募集、社屋の建て替えなど様々な改善案が出た。 満仲幸一副支部長は「事務所の外観を気にしたことはあまり無かったが、物流企業はトラックや倉庫にばかりお金を掛け、事務所は更地に小さな箱を建てただけ――というところも珍しくない。そのような企業に自分の子供を安心して預けられるかというと確かに難しい問題だ」と述べた。(蓮尾輝) 【写真=労働者不足については、荷主側からも共通の問題として意見が相次ぐ】