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国交省/総合物流施策大綱、現状把握し新案着手 17~20年度 企業間の連携必要

行政

2017/02/20 0:00

 国土交通省の有識者検討会は16日、2017~20年度を期間とした総合物流施策大綱の検討に着手した。物流業界の現状を把握した上で施策の在り方を示し、国交省の取り組みに生かす。同省は5~10年後、人口減少の進展や自動運転技術の進化、自然災害のリスクが高まることを想定し、対策の方向性に生産性向上や物流網の強靭(きょうじん)化を提示。検討会で提言をまとめ、今夏の閣議決定につなげる。  同日、総合物流施策大綱に関する有識者検討会(野尻俊明座長、流通経済大学学長)の初会合を開催。国交省が物流を取り巻く環境の現状や同省の施策を説明した上で、意見交換した。  13年6月に閣議決定された現行の大綱は、今年が最終年に当たる。今回から年度単位とし、17年度から4カ年を想定。物流施策の方向性を考える上のポイントとして①人口減少と高齢化②自動運転など技術の進化③電子商取引(EC)市場の拡大④アジアの成長⑤災害のリスク⑥パリ協定の発効など環境問題――を挙げた。これを踏まえ、生産性の向上や物流ネットワークの強化、企業間の連携による対策の必要性を示した。  初会合では、新大綱で取り入れるべき視点について、委員が意見交換。兵藤哲朗委員(東京海洋大学教授)が「ドライバーの健康管理を積極的にサポートする観点が必要」と述べたほか、苦瀬博仁委員(流通経済大学教授)は「非常時に活用できる拠点の整備を推進するよう盛り込むべき」と提案した。  また、一柳尚成委員(トヨタ自動車物流管理部部長)は「グリーン物流が加速するような施策が要る」と指摘。二村真理子委員(東京女子大学教授)は「現行の大綱には、優先順位と達成水準、目標時期について明記されていない。メリハリのある内容が望ましい」と注文を付けた。  検討会は今後5回程度開催する予定で、6月上旬にも取りまとめる。これを基にした大綱案の今夏の閣議決定を目指す。(土屋太朗) 【写真=今夏の閣議決定をめざす】





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