千里急配、人材確保へHPや転職情報サイト活用 選択できる状況つくる
物流企業
2017/02/16 0:00
【大阪】千里急配(寺口雅明社長、大阪府豊中市)はドライバー不足解消のため、自社ホームページ(HP)やインターネットの転職情報サイトを活用し、人材確保に取り組んでいる。(蓮尾輝) 同社はエンジン、ブレーキなどの航空機部品をメインに輸送。1~10トンまでの幅広い車両で、全国各地の空港や航空整備施設への配送を担っている。一つのミスが大事故につながる可能性がある航空機の部品輸送は、ドライバーにも高水準の能力が求められる。また、新入社員はベテラン、若手を問わず、先輩ドライバーが3カ月間みっちりと横乗り指導し、厳しく教育する。 寺口社長は「求人を出しても反応が少なければ、多少の不適合には目を閉じてでも採用せざるを得ないことがある。いい人材を採用するには、まず選択できる状況をつくらなければならない。近頃はスマートフォン(スマホ)の普及でインターネットがより身近なものになり、インパクトあるHPをつくれば求職者の目を引く効果は高い」と話す。 HPは2015年に開設。当時は「企業として持っていなくてはならないだろう」という考えで、人材対策としては意識していなかったが、16年11、12月に転職サイトで職員の募集記事を掲載した時に効果を実感。事務員とドライバーを募集したところ、それぞれ15人ずつ合計30人の反応がみられた。そのうち1人をドライバーとして採用し、現在は研修中ながらも意欲的に働いているという。 今後は中途だけではなく、大学生の新卒採用も検討している。4月をメドに社内規定、給与体系も整備。雇用形態の幅を広げることで多種多様な人材の採用を可能にし、将来の管理職育成にも備える。 【写真=1~10トンまでの幅広い車両で航空機部品を全国に配送】