アツリュウ、Gマーク相談窓口開設 アドバイザーが出張
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2017/01/23 0:00
【神奈川】協同組合アツリュウ(髙橋浩治理事長)は1日から、組合員の安全性優良事業所認定(Gマーク)取得をサポートする相談窓口を開設している。「輸送の安全アドバイザー」が組合員事業所を訪問する出張窓口をメインとし、コンプライアンス(法令順守)経営を後押しする。当面は試みとして行い、組合員に好評であれば、2017年度の事業計画に盛り込む方針。(吉田英行) Gマーク新規取得に関する相談のほか、未取得の支店・営業所への展開、更新のサポート、適正化巡回指導についてアドバイスする。毎週月・水・金曜にアツリュウ事務所で受け付けるほか、組合員の事業所にも積極的に出向く。 輸送の安全アドバイザーには、元神奈川県トラック協会常務で、適正化事業部担当の経験が長い伊奈利夫氏(65)を起用した。 Gマーク相談窓口は地方適正化事業実施機関である神ト協でも設けているが、アツリュウは協組としての立場を生かし、組合員視点で、より具体的なアドバイスを提供する。また、神ト協のGマーク説明会に参加できなかった組合員や、個別に質問したいことがある組合員の利用も見込む。添乗指導のチェックリストなど、オリジナルの資料・教材も用意する。 出張相談には協組の営業担当職員が同行。他事業のPRや組合員ニーズの聞き取りを行い、既存事業の利用拡大にもつなげる。 当面は試みとして行うが、組合員に好評であれば来年度は事業計画に盛り込み、内容の拡充も視野に入れる。 準中型運転免許制度の創設に伴い、3月12日から運転者に対する指導及び監督指針が一部改正され、初任運転者への20時間の実技指導などが義務化される。また、Gマークの取得・更新でも、年間を通しての安全活動がこれまで以上に必要となっている。こうしたことを受け、組合員サービス拡充と、コンプライアンス経営の一層の浸透を図るため、相談窓口を設けた。 1月時点のアツリュウの組合員数は85社で、Gマーク取得率は4割超。組合員は厚木地区だけでなく県内広域にあり、神ト協役員会社などリーディングカンパニーが多いのが特徴だ。 木村富雄専務は「事故を削減することで労働力を確保でき、従業員が会社や仕事に誇りを持てる環境も整えられる。組合員に寄り添ったサービスを通じて、コンプライアンスを意識した経営のお手伝いをしていく」と説明。 伊奈氏も「事業所を訪問することで、Gマークの実務を担当する現場の運行管理者との関係を強化していきたい」と話している。 【写真=組合員視点で、より具体的なアドバイスを提供】