中田商事、自校と連携を本格化 ノウハウ提供 エコドラ講習開始
物流企業
2017/01/19 0:00
【三重】中田商事(中田純一社長、三重県伊賀市)は2017年、自動車学校との連携を本格化させる。情報とノウハウの提供を基にした事業用トラックのエコドライブ講習がスタートするほか、3月に施行される準中型自動車免許への対応でも協力を図っていく。 中田社長は16年6月、地元の上野自動車学校(桂昇三社長、同)に、事業用トラック向けエコドライブ講習の開設を提案。両者の連携がスタートした。桂社長は「中田氏は論客で行動力がある。ドライブレコーダー(DR)活用セミナーにも、講師として社員を派遣してくれた。中田商事と当校は、地域密着・地域貢献の経営方針も完全に一致している」と話す。 情報交換を重ね、上野自校は昨秋、教習用中型トラックにデジタルタコグラフを装着し、燃費データの収集を実施した。柏原寿和事務長は「集めた燃費データは、デジタコメーカーが細かく解析。その結果を踏まえ、中田商事とも相談し、エコドライブ講習の内容を決めていく。なるべく早く講習をスタートさせたい」と説明。 上野自校は、乗用車については交通エコロジー・モビリティ財団が定めるエコドライブ講習実施施設に認定済み。今後は、トラックでの認定も目指すとともに、将来的には国土交通省の適性診断実施機関認可も視野に入れている。中田社長は「普通免許を取得しようとする素人(しろうと)に教えるのと、プロドライバーに教えるのとは、全く違う。エコドライブ講習を契機に、プロ向けの研修内容を充実させていただきたい」と期待する。 3月12日には、準中型免許制度が施行される。桂氏は「ほぼ全ての準備は整っている。4月から準中型の教習をスタートさせたい」と強調、中田氏も「自校にとっても大きなチャンス。ただ、若い人に制度を知ってもらわないと意味が無い。全ト協が作成した、準中型免許のパンフレットを校内に置いてはどうか」と提言、積極的に協力する考えだ。 自校との連携について、中田氏は「三重は県内にプロドライバー用の研修施設が足りない。中部トラック総合研修センター(愛知県みよし市)も、なかなか予約が取れないと聞く。我が社では独自の社内研修も行っているが、それだけでは不十分。しっかりした外部機関での教育も必要になる。自校の内容充実はトラック事業者にとってもメリット。ウィンウィンの関係を目指したい」と話している。(星野誠) 【写真=上野自校と準中型免許への対応でも協力】