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豊田合成、カメラ付きハンドル 脇見や居眠り検知・警報

産業

2017/01/16 0:00

 豊田合成は今春から、「トラック向けの脇見、居眠り警報ハンドル」の販売を開始する。カメラ付きハンドルとスマートフォン(スマホ)で構成される後付けシステムで、既販売車への普及を目指す。まずは、物流子会社のTGロジスティクス(西川金一社長、愛知県一宮市)と協力会社に販売し、その後に他の事業者への販売も検討していく。(梅本誠治)  ハンドルに付いたカメラが、ドライバーの運転状態を撮影して専用のアプリを入れたスマホにデータを送信。データを解析し、一定時間の脇見や居眠り(目を閉じた状態)を検知すると、警報を鳴らしてドライバーに注意を促す。撮影は、ドライバーの顔に近赤外線を照射する方式のため、サングラスなどを掛けた状態でも認識できる。カメラには、ドライバーの身長や着座位置に合わせるための角度調整機能が付く。  製品化に当たっては、専用のスマホアプリを開発し無料で提供する。ただし、データ解析に必要な演算機能を多く使用するため、システム専用のスマホを用意することを勧めている。  2012年に開発を始め、14年にTGロジスティクスのトラック15台に搭載。累計10万キロ以上の実証実験を通じ精度を向上させ、製品化にこぎ着けた。  商品開発部の志賀一三主査は「死亡率の高いトラックの事故防止に向け、我々にできることは何かを考えたことが開発のきっかけ。画像認識の精度アップに苦労したが、実験では、ドライバーの安全意識と注意力向上に役立つという結果を導き出せた」と説明。  第2営業部の田口和弘主査は「当社は、国内で生産されるトラックのハンドルで、9割近くのシェアを持つトップメーカー。ハンドルは、ドライバーの体に正対する位置にあることを強みに、今後も安全確保につながる様々な技術開発を推進していきたい」と話している。 【写真=身長や着座位置に合わせるための角度調整機能付き】





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