静ト協、高校生対象に見学会 物流業務体験 トレードトラストで
団体
2017/01/16 0:00
【静岡】静岡県トラック協会(大須賀正孝会長)は12月26日、高校生が会員事業者の職場を見学し、業務を体験する「物流の仕事、施設見学会」を開いた。浜松市をはじめ、県西部地区の高校に通学する1~3年生15人が、トレードトラスト(宮澤寬社長、浜松市南区)を訪問。物流施設を見学したほか、朝礼やトラックの乗車も体験し、物流業務を学んだ。「あいさつ日本一」を目指す同社のあいさつ訓練からスタート。朝礼に参加した生徒や静ト協担当者、静岡県からの来賓を含め、参加者全員で声をそろえた。物流業務の概要を映像で学んだ後、宮澤社長と辻村裕和常務が同社の歴史や業務について講義した。 宮澤氏はあいさつ重視の方針を「マクドナルドがモデル」と明かしながら、「元気にあいさつされると気持ちいいもの。商品を売っているわけではないが、物流サービスを提供する会社として、しっかりと顧客を迎えることが大切と考えている」と説明。 加えて、1962年に自動車部品輸送でスタートした会社設立時から、静岡県を中心に共同配送を主力として運営する現在までの歩みについて述べた。 辻村氏は、共同配送の仕組みや物流業務全般を請け負う3PL(サードパーティー・ロジスティクス)について、菓子や家電配送を例に挙げ、解説。生徒とコミュニケーションを取りながら、分かりやすく説いた。 この後、2班に分かれ、トラックとフォークリフトの体験乗車及び菓子メーカー工場内にある白鳥物流センター(東区)の施設見学会を実施。体験乗車では座席に腰掛け装備品に触れながら、トラックとフォークリフトの役割や機能を体感した。施設見学会では、生産後の菓子を保管する自動倉庫を前に、菓子が種類や配送方面別にピッキングされ、仕分けされる様子を見学し、配送に至るまでの流れを学んだ。 最後に宮澤稜取締役が講師となり、会社業務で重要なPDCA(計画―実行―確認―行動)サイクルと、安全を確保する上で大切な変化点の重要性を説明。高校生が乗車することが多い自転車の事故要因や乗車ルールにも話題を広げ、「今日は物流業務について学んでもらったが、一番覚えて帰ってもらいたいのは安全。確認をしっかり行うことで安全が高まる」と強調した。 終了後のアンケートでは、「トラックの乗車でもフォークリフトでも、安全が大切ということがよく分かった」「あいさつの声が大きく、会社の印象がとても良かった」「運ぶ商品の種類や材質で、いろいろ違うことが分かった。フォークリフトの資格を取ってみたい」などの感想が寄せられた。(奥出和彦) 【写真=トラックの乗車を体験】