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厚労省、「労働時間限度」除外業種見直しを提起 柔軟な対応必要

行政

2017/01/16 0:00

 厚生労働省は、上限を定めず時間外労働を認める規定(36協定)の特別条項の見直しに向けての論点整理に着手した。規制に当たっては、健康確保、ワークライフバランスに加え、生産性向上の視点も取り入れる方針を確認。労働時間の限度基準(大臣告示)の適用除外となっているトラック、建設業といった特定業種・職種について見直すとともに、業務特性や商慣行を考慮した柔軟な対応を求める意見が上がっている。(田中信也)  11日の「仕事と生活の調和のための時間外労働規制に関する検討会」(今野浩一郎座長、学習院大学教授)の会合で、これまでの議論を基に事務局が論点を提示した。論点整理に向けた協議では「単なる労働時間削減では企業業績の足かせになる」との問題提起を踏まえ、生産性向上の視点を追加することを決めた。  政府の働き方改革実現会議(安倍晋三座長、首相)が3月末までに策定する実行計画の制度設計に役立てるため、2月末か3月上旬までに論点整理として取りまとめる予定だ。  適用除外の特定業種・職種については「見直しが必要ではないか」とする一方、業務の特性や商慣行などの課題があるとし、「上限を設ける際には柔軟な対応が必要」と指摘。どの業界にも下請構造やアウトソーシングが広がる」との問題意識から、「末端の使用者を労働法で規制するだけでは問題解決にならない。省庁横断的に公正取引の視点も含め議論していくべき」と言及した。  更に、欧州連合(EU)が義務付け、日本でも増えつつある、従業員が退社してから翌日の出社まで一定時間を休息時間とする「インターバル制度」に関し、「(特定業種・職種のような)勤務シフトが必要な職種ではうまく活用できる」との見解が示された。  特定業種・職種のうち、「自動車運転の業務(ドライバー)」は、月80時間超の特別条項を締結している事業所の割合が43.8%と全産業平均の8.7%を圧倒的に上回った。実際に80時間を超える時間外労働を行う事業所も19.6%(全産業平均3.9%)と、「新技術、新商品などの研究開発業務」の21.7%に次いで高い。  このため、トラックドライバーの働き方や物流の在り方に関する指摘や提案は過去4回の会合で多く上がっており、論点としても盛り込まれた。  例えば、「トラック業界は過当競争の中、手待ち時間などのコストを事業者が持ち、ひいては運転者がその犠牲になっている」と指摘。個々の企業の努力では解決は難しいとして「業界関係者を集めてフォーラムを開くなどの公的な取り組みが必要」と提案している。  また、「トラックドライバーの時間外労働を削減するには、荷主側のインセンティブ(物流コストの削減)に訴え掛けるような施策が必要」と、物流の構造問題に踏み込んだ意見が出された。今回も「ドライバーなど特殊な業務では、労使の意見を反映させるなど現場の実情を踏まえるべき」との声があった。 【写真=トラックドライバーの働き方や、物流の在り方への指摘や提案も多く上がる】





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